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R12の概要
用語について
MTR(マルチトラックレコーダー)
複数のトラックを同時に録音、再生できるレコーダーのことをMTR(マルチトラックレコーダー)と言います。R12では、最大2トラックの同時録音、8トラックの同時再生が可能です。
プロジェクト
R12では録音、再生する1曲分のデータをプロジェクトという単位で管理します。トラックに割り当てるオーディオファイルや、パン、フェーダーなどの設定はプロジェクトファイルに保存されます。プロジェクトは最大1000個まで作成できます。
リージョン
1回の録音データは、トラックごとにリージョンという単位で管理されます。オーディオ録音やリズムのリージョンには波形が表示され、シンセのリージョンには演奏情報(MIDIノート)が表示されます。また、microSDカードやUSBメモリーに入ったWAVファイルやMIDIファイルを、リージョンとして追加できます。
スナップ
リージョンの移動や編集の際に、グリッドの位置に補正する機能です。効率的に編集作業を進めることができます。
MIDIファイル
MIDIの演奏情報が書かれたファイルです。R12はMIDIファイルを読み込んで、シンセリージョンとして追加することができます。
エフェクト
音を歪ませたり(ディストーション)、揺らしたり(コーラス)、響かせたり(リバーブ)様々な効果(エフェクト)を加えることができます。エフェクトのパラメーターを調整して、自分だけの音作りができます。
パッチメモリー
使用エフェクトのON/OFF やパラメーターの設定値を記録したものを“ パッチメモリー” と呼び、簡単に呼び出すことができます。エフェクトの呼び出しや保存はパッチメモリー単位で行います。1 つのパッチメモリーには最大3 エフェクトが登録でき、50個まで保存できます。
各部の役割
上面
- タッチスクリーン
- 各種情報が表示され、タッチで操作します。
- PHONES出力ボリュームノブ
- ヘッドフォンの音量を調節します。
- OUTPUT出力ボリュームノブ
- OUTPUTの音量を調節します。
- BALANCEノブ/CLICKスイッチ
- CLICKスイッチを「PHONES」側に設定することで、PHONES出力端子に出力される信号のMASTERとCLICKのバランスを、BALANCEノブを使用して調節することができます。
- Hi-Zスイッチ
- INPUT 1の回路をHi-Z対応に切り替えます。接続するギターやベースに合わせてONにします。
- PEAKインジケーター/入力ゲインノブ
- 入力ゲインノブで入力信号を調節します。PEAKインジケーターが点灯しないように調節します。
- チャンネル/EFFECT/MASTERフェーダー
- チャンネルフェーダー:各トラックの信号レベルを、-∞~+10 dBの範囲で調節します。
EFFECTフェーダー:センドエフェクトのリターンレベルを、-∞~+10 dBの範囲で調節します。
MASTERフェーダー:各トラックをステレオミックスしたMASTERトラックの信号レベルを、-∞~+10 dBの範囲で調節します。
- 各種キー
:
クリック(メトロノーム)のON/OFFを切り替えます。ONのときはインジケーターが点灯します。
:
1小節前に戻ります。長押しすると早戻しします。
:
1 小節先に進みます。長押しすると早送りします。
:
録音や再生を停止します。停止中に押すと録音再生ヘッダをプロジェクトの先頭に移動します。
:
録音したファイルを再生/一時停止します。再生中はインジケーターが点灯します。
:
録音を開始します。録音中はインジケーターが点灯します。
底面
- 電池カバー
- 単三乾電池の取り付け/取り外しをするときに開けます。
側面
- microSDカードスロット
- microSDHC/microSDXC規格対応カードに対応します。
背面
- 入力端子1/2
- マイクやキーボード、ギターを接続します。XLR、1/4フォン(アンバランス)プラグに対応します。
- OUTPUT端子
- パワーアンプ、PAシステム、パワードモニターなどを接続します。
- PHONES出力端子
- ヘッドフォンを接続します。
- 電源キー
- 長押ししてR12の電源をON/OFF します。
OFF にすると、現在の設定が R12とmicroSDカード内プロジェクトフォルダ内の設定ファイルに自動保存されます。
- USB (Type-C) 端⼦
- USBメモリーへのプロジェクトコピーやインポートの他、USB MIDIキーボードを接続するとシンセの演奏に使用できます。
USB Power Delivery機能に対応したUSBハブを使用すると、R12に給電しながらUSBメモリーやUSB MIDIキーボードを使用できます。
また、パソコンを接続すると以下のことができます。
R12をオーディオインターフェースとして使用
Guitar Labを使ってR12のエフェクトを入れ替え
R12をカードリーダーとして使用
R12をDAWのフィジカルコントローラーとして使用
接続例
ボーカルやギターを録音する場合の接続例です。
- ボーカル、コーラス用マイクやドラム用マイクなど
- ダイナミックマイクやコンデンサーマイクを接続できます。コンデンサーマイクを接続する場合は、ファンタム電源をONにしてください。(→録音するトラックを有効にする)
- ギター、ベースなど
- パッシブピックアップのギターやベースを直接接続する場合は、INPUT 1に接続してをONにします。
アクティブピックアップのギター、ベースや、エフェクトなどを介してR12に接続するときは、INPUT1、2どちらも接続できます。INPUT 1に接続するときは、をOFFにします。
- ヘッドフォン
- パワードモニター
タッチスクリーン表示
R12 では、タッチスクリーンに操作に必要な情報を表示して、画面をタップ/スライドすることによって選択/調節/編集などを行います。
ここではR12で表示される各画面について説明します。
ホーム画面について
R12の電源を入れたときにタッチスクリーンに表示される画面です。トラックビュー画面とレベルメータービュー画面の2つのホーム画面があり、目的によって切り替えながら操作します。
トラックビュー画面
通常の録音・編集画面です。
録音した波形や位置を把握しやすいので、曲の構成を考えたり編集するのに便利です。
- コントロールバー
- 録音/再生位置を表示したり各ボタンが表示されます。詳細はコントロールバーについてを参照してください。
- トラックヘッダ
- トラック番号やトラックのタイプを表示します。タップすると選択でき、選択中のトラックはハイライトします。録音対象のトラックは赤く点灯します。
~:オーディオトラック
オーディオ録音したリージョンを表示します。
:リズムトラック
リズムループのリージョンを表示します。
:シンセトラック
シンセ(MIDIデータ)のリージョンを表示します。
トラックヘッダを右にスライドすると、ミキサーが開きます。ミキサーを開いた状態でトラックヘッダを左にスライドするとミキサーが閉じます。
ミキサーでは各トラックのミュート設定(→トラックを消音する(ミュート))やソロ設定(→そのトラックだけを選択して聞く(ソロ))ができます。
- リージョン
- オーディオリージョンとリズムリージョンには波形、シンセリージョンにはノートが表示されます。
リージョンの移動、追加、削除、分割などの編集については、リージョンを編集するを参照してください。
NOTE1プロジェクトのリージョン数の上限は以下の通りです。
オーディオリージョンとリズムリージョンの合計:50個
シンセリージョン:80個
- トラック
- リージョンを表示します。
以下の操作で表示を変更できます。
をタップ:時間軸表示を縮小できます。(一度にたくさんの小節を表示できます。)
をタップ:時間軸表示を拡大できます。(細かく表示できます。)
上下左右にスライド:表示されていないトラックを表示したり、時間軸上の表示位置を変更できます。
レベルメータービュー画面
すべてのトラックのレベルメーターとフェーダーを表示する画面です。
全トラックの音量を把握しやすいので、複数チャンネルの同時録音やミックスバランスの調整に便利です。
- コントロールバー
- 録音/再生位置を表示したり各ボタンが表示されます。詳細はコントロールバーについてを参照してください。
- 入力インジケーター
- トラックに割り当てられている入力端子(1または2)を表示します。
- クリップインジケーター
- フェーダー通過後の入力/再生信号レベルがクリップすると赤く点灯します。
を押す、録音する、または他の画面に移ったときにクリアされます。
- ピークインジケーター
- フェーダー通過後の入力/再生信号レベルのピークを一定期間保持します。
- 各トラックのレベルメーター
- フェーダー通過後の入力/再生信号レベルを表示します。
- トラック
- トラック番号を表示します。
トラックをタップすると、トラック設定画面を表示します。
- 各トラックのフェーダー
- 現在のフェーダーの設定位置を表示します。
- 各トラックのゴーストフェーダー
- 画面を切り替えたときなど、本体上のフェーダー位置とフェーダーの設定値が一致していない場合に、本体上のフェーダー位置を表示します。
フェーダーの設定値を変更するには、本体上のフェーダーを操作して現在のフェーダー位置に合わせると、本体上のフェーダー位置が反映されます。
- ファンタム電源インジケーター
- ファンタム電源がONのときに、ファンタム電源が有効な入力を表示します。
- MASTERフェーダー/レベルメーター
- MASTERフェーダーの設定位置、MASTERトラックのレベルを表示します。
- EFFECTフェーダー/レベルメーター
- EFFECTフェーダーの設定位置、EFFECTトラックのレベルを表示します。
コントロールバーについて
コントロールバーはトラックビュー画面とレベルメータービュー画面の上部に表示されます。現在の小節の位置、テンポ、拍子や、各種設定を行うボタンなどが表示されます。
- (トラックビュー画面のみ):トラックタイプ 変更ボタン
- 選択したトラックのトラックタイプを切り替えます。
~:オーディオトラック
:リズムトラック
:シンセトラック
(レベルメータービュー画面のみ):録音/再生時間
録音、再生位置の時間(分、秒)を表示します。
- 録音/再生小節、拍
- 録音、再生位置の小節と拍を表示します。
- テンポ、拍子
- 現在設定されているテンポ、拍子を表示します。
タップするとプロジェクト設定画面を開くことができます。
- /拡大、縮小ボタン
- 時間軸表示の拡大、縮小を行います。
:時間軸表示を拡大します。
:時間軸表示を縮小します。
- 電池残量表示(電池駆動時のみ)
- 電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 入力選択ボタン
- Input Routing画面を表示して、入力端子1/2の入力設定、ファンタム電源ON/OFF、コンプ/リミッター/ゲートの設定ができます。
- ライブラリ ボタン
トラックタイプが~のとき:パッチメモリ選択画面を表示します。
トラックタイプがのとき:リズムループ選択画面を表示します。
トラックタイプがのとき:シンセタイプ選択画面を表示します。
- エディット ボタン
トラックタイプが~またはのとき:波形編集画面を表示します。
トラックタイプがのとき:ピアノロール画面を表示します。
- (トラックビュー画面のみ)UNDO/REDOボタン
- 最後に行った操作を取り消します。
:最後に行った操作を取り消します(UNDO機能)。
(が表示されているときは、UNDO機能は使えません。)
:取り消した操作を復活させます。(REDO機能)
NOTE以下の機能がUNDO/REDOの対象になります。
録音/リージョンのループの長さ変更/リージョンのトリミング/リージョンの移動/リージョンの削除/リージョンのペースト/リージョンのスプリット/トラックの入れ替え/トラックの削除/オーディオまたはMIDIのインポート
(レベルメータービュー画面のみ)ミックスダウンボタン
ミックスダウンを行います。
- 録音/再生ヘッダ
- 録音/再生位置を示します。録音時は赤くなります。
再生中は、左右にドラッグして再生位置を変更することができます。
- 画面切り替えボタン
- トラックビュー画面とレベルメータービュー画面を切り替えます。
:レベルメータービュー画面を表示します。
:トラックビュー画面を表示します。
- マーカーボタン
- マーカーメニューを開きます。
- プロジェクト設定 ボタン
- プロジェクト設定画面を開きます。
- ルーラ
- 小節、拍、録音/再生ヘッダ、マーカーを表示します。
/をタップすることで、時間軸を拡大、縮小できます。
タッチスクリーンの操作について
各画面での操作
タッチスクリーン画面をタップ/スライドで操作を行います。
タップ:選択
設定したい値をタップします。現在の設定値は青色で表示されます。
タップ:設定変更
/をタップして設定変更します。
スライド:調節
スライダーをタッチしたまま左右に移動して設定値を調節します。
スライダーの両端の/をタップした場合は設定を1つずつ変更することができます。
スライダーをダブルタップすると設定値を初期状態の値に戻すことができます。
スライド:項目のスクロール
タッチしたまま上下に移動して項目をスクロールします。
一つ前の画面/ホーム画面(トラックビュー画面、レベルメータービュー画面)に戻る
画面左上 をタップします。
ホーム画面に戻るには、ホーム画面が表示されるまで を繰り返しタップします。
文字入力画面について
文字入力画面は、ファイル名を入力したり変更するときなどにタッチスクリーンに表示されます。
キーボードをタップして文字を入力します。
- 文字入力エリア
- 入力位置を示すカーソルが表示されます。
- カーソル移動
- キーボード
- 文字を入力します。
- 大文字/小文字切り替え
- 入力キャンセル
- 元の画面に戻ります。
- 文字種変更
- 文字削除
- 入力確定
使用可能な文字/記号は次の通りです。
! # $ ' ( ) + , - ; = @ [ ] ^ _ ` { } ~ (space) A-Z, a-z, 0-9
準備する
microSDカードをセットする
出力機器を接続する
音声確認用のパワードモニターやヘッドフォンを接続します。
OUTPUTのでOUTPUTの音量を調節できます。
PHONESのでヘッドフォンの音量を調節できます。
パワードモニターは電源を切ったまま接続してください。
OUTPUT端子はバランス出力対応です。
電源をセットする
R12はUSB端子に接続された電源(ACアダプター、USBバスパワー、モバイルバッテリー)、電池のいずれかで動作することができます。
電源はUSB端子に接続された電源>電池の順に優先されます。
電池を入れる
R12を電池で駆動する場合は、を押し上げて本体底面の電池ボックスの蓋を開け、単三電池を4本入れてください。
アルカリ乾電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム乾電池のいずれかを使用してください。
電池の残量は画面に表示されます。(→コントロールバーについて )
電池残量を正確に表示するために、使用している電池の種類を正しく設定してください。(→電池の種類を選択する)
電池残量がなくなったときは、すぐに電源をOFFにし新しい電池と交換してください。電池残量は電池で動作中常に表示されます(一部画面を除く)。
ACアダプターを接続する
USB端子(Type-C)に専用のAC アダプター(AD-17)のケーブルを接続して、AC アダプターをコンセントに接続します。
その他の電源について
USB端子(Type-C)にパソコンを接続すると、USBバスパワーでR12を駆動することができます。また、市販の5 Vモバイルバッテリーで駆動させることもできます。
電源をON/OFF する
電源を入れる
電源を切る
日時を設定する(初回起動時)
ご購入後、はじめて電源をON にした場合は、タッチスクリーンに日時の設定画面が表示されますので、録音ファイルに記録される日時を設定します。
プロジェクトを開く
R12では録音、再生するデータをプロジェクトという単位で保存、管理します。
プロジェクト画面では、プロジェクトの一覧が表示されますので、タップすると録音/再生/編集したいプロジェクトを選択できます。また、新しくプロジェクトを作成するときも、プロジェクト画面で行います。
プロジェクト画面を開くには
新しいプロジェクトを作成する
あらかじめジャンルに応じたリズムループが組み込み済みのテンプレートを選択して、お手軽に音楽制作を始められるプロジェクトを作成できます。また、テンポや拍子などを設定して一からプロジェクトを作成することもできます。
プロジェクト最大1000個まで作成できます。
プロジェクトは以下の場合に自動で保存されます。
他の画面からプロジェクト画面を表示させたとき
録音終了時
電源OFF時
プロジェクト新規作成時
プロジェクト設定画面を閉じたとき
テンプレートを選んで新しいプロジェクトを作成する
ジャンルに応じたリズムループを配置済みのテンプレートを選択してプロジェクトを作成します。
ロック、ファンク、ヒップホップなど、代表的なジャンルのテンプレートを用意しています。
詳細設定をしてから空のプロジェクトを作成する
テンポ、拍子、ビット深度を設定してからプロジェクトを作成します。
テンポ、拍子は後から設定を変更することもできます。
プロジェクトを開く
プロジェクトの設定を変更する
プロジェクトの各種設定は、プロジェクト設定画面で行います。設定は各プロジェクトごとに保存されます。
プロジェクトの設定は、プロジェクトを再生しながら行うことができます。(→プロジェクトを再生する)
プロジェクトの各種設定を行う画面を表示する
プロジェクトのテンポを変更する
曲全体で維持されるテンポを変更します。
プロジェクトの拍子を変更する
曲全体で維持される拍子の設定を変更します。
クリック(メトロノーム)を設定する
R12はプリカウント機能付きメトロノームを搭載しています。
録音/再生時にメトロノームを鳴らすことができ、音色の変更やプリカウントのON/OFFの設定、音量調節ができます。
クリック(メトロノーム)を使用する
録音/再生時にクリックを使用するかどうか設定します。
プリカウントを設定する
録音を開始する前にカウントを鳴らすことができます。
クリックの音色を変更する
クリックの音色をお好みの音色に設定できます。
クリックの音量を設定する
MASTERまたはCLICKとして出力するトラックを設定する
各トラックの出力先を設定します。
リズムトラックなどをCLICKに設定すると、録音や同期演奏時などにリズムトラックをクリックとして使用することができます。
ヘッドフォンに出力するMASTERとCLICKの音量バランスを調節する
ヘッドフォンでモニターするときに、MASTER出力とCLICK出力の音量のバランスを調節することができます。
スナップを変更する
チューナーを使用する
チューナー機能を使用することにより、ギターなどのチューニングを行うことができます。
チューナーのタイプを選択する
チューナーの基準ピッチを設定する
フラットチューニングを使用する
すべての弦を通常のチューニングよりも半音から1 音半まで下げた状態にチューニングできます。
録音する
録音の流れ
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入力を設定する
入力機器を接続する
録音したい機器を接続します。マイクやギター、ベース、シンセサイザーなどの楽器を接続できます。
マイクを接続する
ダイナミックマイクやコンデンサーマイクはINPUT 1、2にマイクケーブル(XLR端子)で接続します。
INPUT 1、2はファンタム電源(+48 V )に対応しています。
ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを接続したときは、録音するトラックを有効にするでファンタム設定をONにしてください。
ファンタム電源に対応していない機器に接続する場合は、ファンタム設定をONにしないでください。機器が破損することがあります。
ファンタム電源とは、一部のコンデンサーマイクなど、外部電源で動作する機器に電力を供給する機能です。
+ 48 V が一般的です。
ギター、ベースなどを接続する
ギター、ベース、シンセサイザーなどの電子楽器は、INPUT 1、2にフォンケーブルで接続できます。
パッシブピックアップのギターやベースを直接接続するときは、INPUT 1に接続してをONにしてください。
録音するトラックを有効にする
録音するトラックを選択します。
オーディオトラックを選択したとき:対応するINPUT端子から入力された音声が録音されます。
シンセトラックを選択したとき:MIDIキーボードなどで演奏したMIDIデータが録音されます。
トラックのタイプはトラックビュー画面で確認できます。
入力レベルを調節する
R12に入力する信号のレベルを調節します。
コンプ/リミッター/ゲートを使用する
入力信号のレベルに応じて適切に音量を調整したり、不要な雑音をカットして、聴き取りやすくすることができます。
コンプ
大きい音と小さい音の音量差を抑えて、聴き取りやすくします。
リミッター
レベルが大きい入力信号を抑えて、信号が歪むのを防ぎます。
ゲート
入力信号のレベルが小さい入力信号をカットして、バックグラウンドノイズを抑えます。
コンプ/リミッターは以下のパラメーターを調節してレベルの大きい入力信号を抑えます。リミッターはコンプと比べてより強く抑えます。ゲートは以下のパラメーターを調節して、レベルの小さな入力信号をカットします。
コンプ/リミッター | ゲート |
- レベル
- 時間
- 元の信号
- コンプ/リミッター/ゲートを使用したときの出力信号
- アタックタイム
- リリースタイム
- スレッショルド
パラメーター | 説明 |
---|---|
スレッショルド | コンプ/リミッター:効果が現れる入力レベルの値を調節します。入力レベルがスレッショルドレベルを超えた場合、超えた分はコンプでは1/4、リミッターでは1/20に圧縮します。 ゲート:効果を解除する入力レベルの値を調節します。スレッショルドレベル以下の音声は出力されません。 |
アタックタイム | コンプ/リミッター:入力信号がスレッショルドレベルを超えてから、効果が現れるまでの速さを調節します。 ゲート:入力信号がスレッショルドレベルを超えてから、効果を解除するまでの速さを調節します。 |
リリースタイム | コンプ/リミッター:入力信号がスレッショルドレベルを下回ってから、効果が解除されるまでの速さを調節します。 ゲート:入力信号がスレッショルドレベルを下回ってから、効果が現れるまでの速さを調節します。 |
録音/再生中も、コンプ/リミッター/ゲートの設定を変更することができます。
トラックを設定する
録音するためのトラックを設定します。
トラックタイプの選択、EQ/空間系や歪系などのエフェクトの調節、モニター用に左右のバランスやセンドエフェクトの調節をすることができます。
また、隣合う2つのトラックをステレオリンクして、ステレオトラックとして扱うこともできます。
トラックタイプを設定する
トラックタイプをオーディオ、リズム、シンセの中から設定できます。
トラック設定画面を開く
EQの調節、モニター用の左右のバランスやセンドエフェクトの調節、ステレオリンクの設定は、トラック設定画面で行います。
モニター用に左右のバランスを調節する
入力信号をヘッドフォンやパワードモニターでモニターするときの各トラックの左右のバランスを調節することができます。
EQを調節する
各帯域のブースト/カット量を調節します。
ステレオリンクを設定する
隣り合う2 つのトラック(トラック1と2、トラック3と4など)をステレオトラックに設定することで、入力をステレオ音声として扱うことができます。録音データはステレオデータになり、編集時などに便利です。(ステレオリンク機能)
エフェクトを使用する
R12はZOOMのエフェクターと同等のエフェクトを搭載し、リバーブやディレイなどの単体のエフェクトのほか、最大3つのエフェクトで構成されるパッチメモリー単位でも選択することができます。エフェクトやパッチメモリーを選択することによって楽器や声などに様々なエフェクトをかけることができます。
無料のエフェクト管理ソフトウェアGuitar Lab を使用すると、オンラインで配信されるエフェクトの追加や、パッチメモリーの編集/バックアップなどをパソコン(Mac/Windows)で行うことができます。
エフェクトは以下2通りの使用方法があります。
センドエフェクト:
各トラックの入力音や再生音を分配してエフェクトに送ります。エフェクト効果を反映した音声はPHONES出力端子やOUTPUT端子から出力され、ヘッドフォンやパワードモニターで確認できます。エフェクトのかかり具合は、エフェクトに送るレベル(センドレベル)を設定することによって調節できます。
リバーブやディレイなどの単体のエフェクトや、パッチメモリーから選択できます。パッチメモリーを選択しているときは、インサート(インプット)は使用できません。
センドエフェクトで得られる効果は録音データには反映されませんが、ミックスダウンデータには反映されます。
複数のトラックにエフェクトの効果を加えることができますので、各トラックにリバーブ効果を加えたいときなどに使用できます。
インサート(インプット)エフェクト:
エフェクトを直接トラックに割り当てますので、効果は録音データに反映されます。
パッチメモリーから選択できます。
ギターにディストーションをかけて録音したいときなどに使用します。
インサート(インプット)エフェクトは1トラックのみに使用できます。
センドエフェクトでパッチメモリーを選択した場合は、インサート(インプット)エフェクトを使用することはできません。
センドエフェクトを使用する
各トラックからエフェクトへ信号を送るセンドレベルを調節できます。センドレベルを上げるとエフェクト効果が大きくなります。
インサート(インプット)エフェクトを使用する
パッチメモリーを編集する
パッチメモリー編集画面を開く
パッチメモリーをON/OFFする
エフェクトのパラメーターを調節する
パッチメモリーをコピーする
パッチメモリーの変更は自動的に保存されます。変更する前のパッチメモリーを残しておきたい場合は、空いているパッチメモリーにコピーすることができます。
パッチメモリー名を変更する
パッチレベルを変更する
録音する
内蔵リズムループを使用する
R12は様々なジャンルに対応したリズムループを搭載しています。
トラックタイプをリズムに設定し、そのトラックにドラムパターンなどのお好みのリズムループを配置して再生することができます。
シンセを使用する
R12は様々な音色のシンセの音源を搭載しています。
別売りのUSB MIDIキーボードをR12に接続すると、MIDIキーボードの演奏を選択した音色で録音することができます。(→MIDIキーボードを使用する )
シンセの音色を選択する
録音する
MIDIキーボードを使用せず、タッチスクリーンの操作でノートを入力することもできます。(→ノートを編集する(シンセリージョン))
プロジェクトを再生する
プロジェクトを編集する
録音したオーディオデータやノートは、リージョン単位で移動、削除、コピー/ペースト、ループ(繰り返し)、分割などの編集を行うことができます。
波形編集では、オーディオリージョンの音程を変えずに長さを調節したり、不要部分の削除ができます。
MIDIのノート編集では、ノートの追加/削除、長さや強さの調節などをすることができます。
また、コントロールバーのルーラにマーカーを付与することができます。マーカーを利用することによって曲の全体構成を把握しやすくなり、編集時やミックスダウン時に便利です。
リージョンを編集する
オーディオリージョンやシンセリージョンの移動、削除、コピー/ペースト、ループ(繰り返し)、分割などの編集は、トラックビュー画面でおこないます。
リージョンを移動する
リージョンを時間軸上の前後や、別のトラックへ移動できます。
複数のリージョンを一度に移動する
リージョンをループする
リージョンを繰り返し再生(ループ)することができます。
空のシンセリージョンを作成する(シンセトラックのみ)
MIDIノートを手動で入力するためのリージョンを作成することができます。(→ノートを編集する(シンセリージョン))
WAVファイルをリージョンとして読み込む
microSDカードまたはUSBメモリ内のWAVファイルをプロジェクトに読み込ませることができます。
以下のフォーマットのファイルを読み込むことができます。
WAVファイル:44.1 kHz/16 bit、44.1 kHz/24 bitのうちプロジェクトの設定に合ったもの
MIDIファイルをリージョンとして読み込む
microSDカードまたはUSBメモリ内のMIDIファイルをプロジェクトに読み込ませることができます。
以下のフォーマットのMIDIファイルを読み込むことができます。
SMF(Standard MIDI File):Format 0/Format 1
リージョンをコピー/ペーストする
リージョンをコピー/ペーストして、他の場所に貼り付けることができます。
リージョンを削除する
複数のリージョンを一度に削除する
リージョンを分割する
リージョンを分割することができます。
波形を編集する(オーディオ/リズムリージョン)
波形編集では、オーディオリージョンやリズムリージョンの音程を変えずに長さを調節したり、不要部分の削除ができます。波形編集は、波形編集画面で行います。
波形編集画面を開く
リージョンをトリミングする
リージョンをトリミングすることによって、不要な部分を削除できます。
音程を変えずにリージョンの長さを調節する
音程を変えずにリージョンの長さを変更することができます。
長さを変更したリージョンは新しいオーディオデータとして保存されます。
編集を終了する
ノートを編集する(シンセリージョン)
ノートの編集では、ノートの追加/削除、長さや強さの調節などを行いながら、シンセの演奏用MIDIデータを作成することができます。ノートの編集は、ピアノロール画面で行います。
ピアノロール画面を開く
ノートを追加/削除する
ノートを追加すると、選択した音程、長さ、強さで、シンセ音源を演奏することができます。
ノートの長さを変更する
ノートの強弱(ベロシティ)を変更する
リージョンをトリミングする
リージョンをトリミングすることによって、不要な部分を削除できます。
編集を終了する
トラックを編集する
トラックの編集では、トラックの削除や移動、シンセトラックをオーディオトラックに変換したり、トラックのデータをオーディオデータとして書き出すことができます。
トラックを削除する
選択したトラックを削除します。トラックに含まれるリージョンもすべて削除されます。
シンセトラックをオーディオトラックに変換する
シンセトラックは1トラックしか使用できませんが、シンセトラックをオーディオトラックに変換することによって、新しくシンセトラックを追加できるようになります。
シンセトラックのノートが選択中の音源で演奏された状態でオーディオファイルを書き出します。そのシンセトラックはオーディオトラックに変更され、書き出したオーディオファイルが割り当てられます。
トラックをエクスポートする
トラックをmicroSDカード内の「AUDIO」フォルダにWAVファイルとして、または「MIDI」フォルダにMIDIファイルとして書き出すことができます。
トラックを入れ替える
マーカーを使用する
各パートの先頭にイントロ、ヴァース、コーラスなどの名称でマーカーを付加することで、曲の全体構成を把握しやすくなり、編集やミキシング時に便利です。
マーカーはコントロールバーのルーラに表示されます。
マーカーを追加する
マーカーの位置を変更する
マーカー名を変更する
マーカーを削除する
プロジェクトをミキシングする
トラックの音量を確認する
レベルメータービュー画面では、すべてのトラックや全体の音量、センドエフェクトのレベルが一目で確認できます。
- 各トラックの音量とフェーダーの位置
- 全体の音量とMASTERフェーダーの位置
- センドエフェクトのレベルとEFFECTフェーダーの位置
トラックを消音する(ミュート)
特定のトラックの信号のみ消音できます。
そのトラックだけを選択して聞く(ソロ)
特定のトラックの信号のみ選択して聞くことができます。
音量を調節する
各トラックの左右バランス、EQ、エフェクトを調節する
左右のバランスを調節する
トラックの再生音の左右のバランスを調節します。
操作についてはモニター用に左右のバランスを調節するを参照してください。
EQを調節する
各トラックの各帯域のブースト/カット量を調節します。
操作についてはEQを調節するを参照してください。
エフェクトを使用する
各トラックにエフェクトをかけることができます。
操作についてはエフェクトを使用するを参照してください。
ミックスダウンする
録音したプロジェクトをミキシングされた状態でステレオファイル(WAV)にミックスダウンします。
ミックスダウンしたステレオファイルは、以下のフォーマットでmicroSDカードの「AUDIO」フォルダに保存されます。
サンプルレート:44.1 kHz
ビット深度:プロジェクト作成時に設定したビット深度(→詳細設定をしてから空のプロジェクトを作成する)
プロジェクトを管理する
R12で作成したプロジェクトはmicroSDカードに保存されます。
microSDカードに保存されたプロジェクトは、プロジェクト名の変更、コピーや削除を行ったり、作成日時やフォーマットの情報を確認することができます。
R12にUSBメモリを接続すると、USBメモリでプロジェクトの保存や読み込みをしたり、オーディオデータ/MIDIファイルの読み込みができます。
これらの操作は、プロジェクトのオプションメニュー画面で行います。
microSDカード内のフォルダー・ファイル構成
R12で録音すると、microSDカードに下記のようなフォルダー・ファイルが作成されます。
- プロジェクトフォルダー
- プロジェクトの録音データや設定が収納されています。
「ZOOM0001」~「ZOOM9999」の名前でフォルダが作成されます。
- 各トラックに録音されたオーディオファイル
- 以下の名前でオーディオファイルが作成されます。
①:トラック番号
②:録音した回数(最初に録音したときは「01」、その後「02」「03」~になります。)
例:トラック4に2度目に録音した場合のファイル名→「REC04_02.WAV」
- プロジェクトファイル
- プロジェクト固有の各種設定を保存します。
- DATAフォルダー
- プロジェクトの構成に必要な情報が保存されています。
- AUDIOフォルダー
- プロジェクトに取り込むWAVファイルを収納しています。R12に取り込みたいWAVファイルはここに収納してください。
また、ミックスダウンしたオーディオファイルやプロジェクトをWAVファイルに書き出すで書き出したWAVファイルもここに収納されます。
- ミックスダウンしたオーディオファイル
- ファイル名のプロジェクト名の後の数字は、ミックスダウンした回数を示しています。
- MIDIフォルダー
- プロジェクトに取り込むMIDIファイルを収納しています。R12に取り込みたいMIDIファイルはここに収納してください。
USBメモリ内のフォルダー・ファイル構成
R12にUSBメモリを接続すると下記のようなフォルダーが作成されます。
R12では以下のフォルダにプロジェクトの書き出しをしたり、フォルダからの必要なファイルの読み込みができます。
- プロジェクト保存フォルダー
- USBメモリに保存されたプロジェクトが収納されています。
R12に読み込みたいプロジェクトはここに保存してください。
- プロジェクトフォルダー
- プロジェクトの録音データや設定が収納されています。
- AUDIOフォルダー
- プロジェクトに取り込むWAVファイルを収納しています。また、プロジェクトをWAVファイルに書き出すで書き出したWAVファイルもここに収納されます。R12に取り込みたいWAVファイルはここに収納してください。
- MIDIフォルダー
- プロジェクトに取り込むMIDIファイルを収納しています。R12に取り込みたいMIDIファイルはここに収納してください。
USBメモリを接続する
USB端子にUSBメモリを接続します。
Type-C対応のUSBメモリをお使いください。
データのやり取り中は絶対にUSBメモリを取り外さないでください。
ACアダプターを接続したままUSBメモリを接続するには、Power Deliveryに対応したUSB Hubを使用してください。
プロジェクトのオプションメニューを開く
プロジェクトの管理はプロジェクトのオプションメニュー画面で行います。
プロジェクト名を変更する
プロジェクトを複製する
プロジェクトの情報を確認する
プロジェクトを削除する
プロジェクトをWAVファイルに書き出す
プロジェクトをmicroSDカードの「AUDIO」フォルダまたはUSB メモリ内の「ZOOM_R12」>「AUDIO」フォルダに以下のフォーマットで書き出すことができます。
ステレオWAVファイル
サンプルレート:44.1 kHz
ビット深度:プロジェクト作成時に設定したビット深度(→詳細設定をしてから空のプロジェクトを作成する)
USBメモリに書き出す場合はUSB(Type-C)端子にUSBメモリを接続してください。(→USBメモリを接続する)
プロジェクトをUSBメモリに保存する
プロジェクトはmicroSDカードに保存されていますが、バックアップ用にUSBメモリに保存することもできます。
プロジェクトはUSBメモリ内の「ZOOM_R12 >PROJECTS」 フォルダに保存されます。
プロジェクトをUSBメモリから読み込む
USBメモリの「ZOOM_R12 >PROJECTS」 フォルダ内のプロジェクトを、microSDカードに読み込むことができます。(→USBメモリ内のフォルダー・ファイル構成)
オーディオインターフェースとして使用する
R12は2in4out または2in2outのオーディオインターフェースとして動作します。
R12からは、2チャンネル個別のトラックまたはミキシングされたステレオのオーディオ信号をパソコンやスマホ/タブレット に送ります。
パソコンやスマホ/タブレットからは、4チャンネルまたは2チャンネルのオーディオ信号を入力します。
ドライバをインストールする
Windows
Mac またはスマホ/タブレット
Mac またはスマホ/タブレットで使用する場合、ドライバは必要ありません。
パソコンまたはスマホ/タブレットと接続する
パソコンまたはスマホ/タブレットを取り外す
オーディオインターフェースの設定をする
モニター音や、R12の入力音に対するコンプ/リミッター/ゲートを設定できます。
ダイレクトモニターを設定する
R12の収録音をパソコンやスマホ/タブレットを経由せずに、R12から出力します。これにより遅延のないモニタリングが可能です(ダイレクトモニター機能)。
ループバックを設定する(2In/2Outモード時のみ)
パソコンやスマホ/タブレットの再生音とR12への入力音をミックスして、もう一度パソコンやスマホ/タブレットに送る(ループバック)ことができます。
パソコンで再生した音楽にナレーションをつけてパソコンで録音したり、ストリーム配信したりできます。
コンプ/リミッター/ゲートを設定する
R12の入力音に対してコンプ/リミッター/ゲートを設定できます。
コントロールサーフェースとして使用する
R12をUSBで接続しオーディオインターフェースとして動作しているときに、R12のキーやフェーダーを使って、DAWのトランスポート操作やミックス操作をリモートコントロールできます。
コントロールサーフェースを設定する
DAWを設定する
R12のコントロールサーフェースは「Mackie Control」に準拠しています。
DAWの設定メニューから「デバイス」に「Mackie Control」を追加し、MIDI入出力に「ZOOM R12」を選択してください。詳しくは各DAWのマニュアルを参照してください。
R12の機能
R12のキーやフェーダー、画面上のボタンを操作するとDAWの各機能をコントロールできます。
キーやフェーダーの機能
キー、フェーダー | 説明 |
---|---|
チャンネルフェーダー | 対応するトラックのボリュームの操作 |
Masterフェーダー | マスターボリュームの操作 |
巻き戻し | |
早送り | |
停止 | |
再生 | |
録音 |
画面上のボタンの機能
- Rec/Mute/Soloボタン
- トラックRECボタンの機能を切り替えます。
- Track Bankボタン
- バンクを切り替えます。
プロジェクトを連続再生する(シーケンスプレイ)
複数のプロジェクトをPlaylistに登録し、プロジェクトを連続して再生することができます。
ライブの伴奏や外部レコーダーへの出力などをするときに便利です。
Playlistを作成する
Playlistを編集する
Playlistにプロジェクトを追加/削除したり、Playlist内のプロジェクトの再生順の変更や一時停止の設定ができます。
Playlistを削除する
Playlistのアイコンの色を変更する
シーケンスプレイ画面に表示されるPlaylistアイコンの色を変更することができます。
Playlistを再生する
再生中のキー操作
停止:またはを押す
早送り/早戻し:/を長押しする
次/前のプロジェクトを再生:/を押す
先頭まで戻す:停止中にを押す
トラックの音量調節:チャンネルフェーダーを操作する
マスタートラックの音量調節:MASTERフェーダーを操作する
センドエフェクトの音量調節:EFFECTフェーダーを調節する
次/前のマーカーに移動:+/+を押す
再生中の画面について
- 画面切り替えボタン
- レベルメータービュー画面を表示します。
レベルメータービュー画面の見かたについては、レベルメータービュー画面 を参照してください。
- 再生時間
- 再生しているプロジェクトの再生位置の時間(分、秒)を表示します。
- 入力選択ボタン
- Input Routing画面を表示して、入力端子1、2の入力設定、ファンタム電源ON/OFF、コンプ/リミッター/ゲートの設定ができます。(→録音するトラックを有効にする )
- 再生小節、拍
- 再生しているプロジェクトの再生位置の小節と拍を表示します。
- プロジェクト設定
- プロジェクト設定画面を表示し、以下の設定をすることができます。
各トラックの出力先(→MASTERまたはCLICKとして出力するトラックを設定する )
クリックの音色(→クリックの音色を変更する )
クリックの音量(→クリックの音量を設定する )
- テンポ、拍子
- 再生しているプロジェクトのテンポ、拍子を表示します。
- フェーダーロックアイコン
- タップして点灯()させると、フェーダーをロックすることができます。
フェーダーの誤操作を防止できます。
- プロジェクトリスト
- Playlistに登録されている現在再生中のプロジェクトから3つ先のプロジェクトまで表示されます。
再生待ち/再生中のプロジェクトにはが点灯します。
- 一時停止設定アイコン
- 一時停止設定(→Playlistを編集する )をしているプロジェクトに表示されます。
この位置で自動的に一時停止します。
Guitar Labを使用する
パソコン用アプリケーション「Guitar Lab」を使用すると、オンラインで配信されるエフェクトの追加や、 パッチメモリーの編集/バックアップなどをパソコン(Mac/Windows)で行うことができます。
Guitar Lab は、ZOOM のWEB サイトからダウンロードできます。(zoomcorp.com)
設定や操作の方法については、専用アプリのマニュアルを参照してください。
パソコンと接続する
パソコンを取り外す
MIDIキーボードを使用する
R12は様々な音色のシンセの音源を搭載していますので、別売りのMIDIキーボードをR12に接続すると、MIDIキーボードの演奏をお好みの音色で録音することができます。
MIDIキーボードを接続する
MIDIキーボードを取り外す
- R12とMIDIキーボードを接続しているUSB ケーブルを取り外す
電源の自動電源OFF機能を設定する
R12は操作をしない状態で10 時間が経過すると、自動的に電源が切れます。
常に電源をON にしたい場合は、電源の自動OFF 機能の設定をOFFにしてください。
日時を設定する
録音ファイルに記録される日時を設定します。
電池の種類を選択する
画面に電池残量を正確に表示するために、R12で使⽤する電池の種類を正しく選択します。
タッチスクリーンの明るさを調節する
タッチスクリーンの明るさを調節します。
タッチスクリーンのバックライトを設定する
省電⼒のため、タッチスクリーンのバックライトの点灯/消灯を設定します。
microSDカードを管理する
microSDカードの情報を確認する
microSDカードの空き容量や、サイズを確認できます。
microSDカードの性能をテストする
microSDカードがR12で使用可能かテストします。
短時間で行う簡易テストと、microSDカードの全領域を検査するフルテストがあります。
microSDカードを初期化する
microSDカードの性能を最大限に発揮させるため、R12用に初期化します。
カードリーダーとして使用する
パソコンと接続して、カード内のデータの確認やコピーができます。
プロジェクトをパソコンにバックアップしたり、パソコンからオーディオデータやMIDIファイルを読み込むときなどに使用します。
パソコンと接続する
パソコンを取り外す
設定を初期値に戻す
R12を工場出荷時の設定に戻すことができます。
ファームウェアを管理する
ファームウェアのバージョンを確認する
アップデートする
R12のファームウェアを、最新のバージョンにアップデートできます。
最新のアップデート用ファイルはZOOM のWeb サイト(zoomcorp.com)からダウンロードできます。
R12のダウンロードページにある「R12ファームウェア・アップデートガイド」に従ってください。
付録
故障かな?と思う前に
R12の動作がおかしいと感じられたときは、まず次の項目を確認してください。
録音/再生のトラブル
音が出ない、もしくは非常に小さい
モニターシステムの接続、およびモニターシステムの音量を確認してください。
R12の音量が下がっていないか確認してください。(→ プロジェクトを再生する)
接続した機器や入力からの音が聞こえない、もしくは非常に小さい
入力レベルの設定を確認してください。(→ 入力レベルを調節する)
入力端子にCDプレーヤーなどを接続しているときは、接続した機器の出力レベルを上げてみてください。
やフェーダーを操作して音量を調節してください。
ファンタム電源の設定を確認してください。(→録音するトラックを有効にする )
録音できない
録音トラックの設定を確認してください。(→録音するトラックを有効にする)
microSDカードに空き容量があることを確認してください。(→microSDカードの情報を確認する)
カードスロットにmicroSDカードが正しくセットされていることを確認してください。
“SD card protected!”と表示されるときは、microSDカードに書き換え保護がかけられています。ロックスイッチをスライドさせてライトプロテクトを解除してください。
録音した音が聞こえない、もしくは非常に小さい
各トラックの音量レベルが下がっていないか確認してください。(→プロジェクトを再生する)
そのトラックがミュートになっていないか、または他のトラックがソロの設定になっていないか確認してください。(→トラックを消音する(ミュート)、そのトラックだけを選択して聞く(ソロ))
その他のトラブル
USB端子をパソコンに接続しても認識されない
対応OSが適切かどうかを確認してください。(→ オーディオインターフェースとして使用する、カードリーダーとして使用する)
R12をパソコンに認識させるためには、 R12側で接続操作をする必要があります。(→オーディオインターフェースとして使用する、 カードリーダーとして使用する)
ブロックダイアグラム
MIDIインプリメンテーションチャート
仕様
入出力チャンネル数 | 入力 | MIC/LINE(モノラル) | 2 |
出力 | MASTER OUT | 1 | |
PHONES | 1 | ||
入力 | コネクタ | XLR/TRS コンボジャック×2 (バランス、XLR:2番HOT、TRS:TIP HOT) | |
入力ゲイン | +6 dB ~ +50 dB | ||
入力インピーダンス | XLR:3.9 kΩ TRS:3.9 kΩ /1 MΩ(Hi-Z機能ON、INPUT 1のみ) | ||
ファンタム電源 | +48 V(INPUT 1、2ごとに切り替え) | ||
入力換算雑音 | -121 dBu 以下(IHF-A) @ +50 dB、150 Ω input | ||
周波数特性 | -1.0/+0.5 dB:20 Hz ~ 20 kHz | ||
出力 | MASTER OUT | コネクタ | TRSフォンジャック×2 (バランス) |
最大出力レベル | +14 dBu | ||
出力インピーダンス | 200 Ω | ||
PHONES | コネクタ | 3.5 mmステレオミニジャック×1 | |
最大出力レベル | 45 mW + 45 mW(32 Ω負荷時) | ||
出力インピーダンス | 10 Ω | ||
レコーダー | 最大同時録音トラック数 | 2 | |
最大同時再生トラック数 | 8 | ||
録音フォーマット | WAV 44.1 kHz、16/24-bit、モノラル/ステレオ | ||
記録メディア | microSDHC規格対応カード 4 GB ~ 32 GB microSDXC規格対応カード 64 GB ~ 1 TB | ||
トラック設定 | EQ | High:10 kHz、± 12 dB、シェルビング Middle: 2.5 kHz、± 12 dB、ピーキング Low:100 Hz、± 12 dB、シェルビング | |
Pan | L100 ~ R100 | ||
エフェクト | Input Dynamics | Comp/Limiter/Gate | |
パッチメモリー対応エフェクト | 同時使用3タイプ パッチメモリー数50 Guitar Lab対応 インサート(インプット)エフェクトまたはセンドエフェクトに割り当てて使用可能 | ||
センドエフェクト専用エフェクト | 空間系10種類 | ||
チューナー | Chromatic/Guitar/Bass/Open A/Open D/Open E/Open G/DADGAD | ||
クリック(メトロノーム) | 拍子 | 3/4、4/4、6/8 | |
テンポ | 40.0~250.0 BPM | ||
リズムループ | 音源方式 | PCM | |
ループ数 | 150 | ||
シンセ | 音源方式 | FM | |
同時発音数 | 8 | ||
音色数 | 18 + PCMドラムキット | ||
表示 | 2.4" フルカラ―LCD(320 × 240)、タッチスクリーン | ||
USB | コネクタ | USB Type-C ※データ転送に対応したUSB ケーブルを使用してください。USB バスパワー動作対応。 | |
オーディオインターフェース機能 | 2In/2Outまたは2In/2Out (iPad) | USB2.0 Full Speed 44.1 kHz、16/24-bit | |
2In/4Out | USB2.0 High Speed 44.1 kHz、16/24-bit | ||
マスストレージ機能 | Device | USB2.0 High Speed(Host時 5 V/200 mA供給) | |
Guitar Lab 接続機能 | USB1.1 Full Speed | ||
DAW接続(コントロールサーフェス)機能 | USB1.1 Full Speed | ||
マスストレージ機能 | Host | USB2.0 High Speed (5 V/200 mA供給) | |
USB MIDI Keyboard接続機能 | USB1.1 Full Speed(5 V/200 mA供給) | ||
電源 | 乾電池:単三型×4本 (アルカリ乾電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム乾電池) AC アダプター:ZOOM AD-17(5 V/1.0 A) ※USBバスパワー動作対応 | ||
連続使用時の電池持続時間の目安 | 再生、+48 V OFF、ヘッドフォン 32 Ω負荷 | アルカリ乾電池:約5時間 ニッケル水素蓄電池(1900 mAh):約5時間 リチウム乾電池:約11時間 ※上記の値はあくまで目安です。 ※電池持続時間は当社試験法によるものです。使用条件により大きく変わります。 | |
消費電力 | 最大 5 W | ||
外形寸法 | 256 mm (W) × 158 mm (D) × 61 mm (H) | ||
質量(電池含む) | 827 g |
※ 0 dBu = 0.775 Vrms