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L12nextの概要
デジタルの利便性とアナログの操作性を両立
アナログミキサーは各チャンネルに専用のノブがあるため直感的にすばやく操作できますが、シーン(設定)を保存したり呼び出したりすることはできません。
一方、多くのデジタルミキサーはシーン(設定)の保存や呼び出しが可能ですが、ノブが共通のため、チャンネルを1つずつ選んで操作する必要があります。
L12nextは各チャンネルストリップに3つのノブとその機能を瞬時に選択できるチャンネルノブ選択キーを搭載し、アナログミキサーの直観的な操作性とデジタルミキサーの利便性を両立しています。
ミキシング時に高音質を実現
入力した音声は32-bit float形式で処理されるので、入力時の音質がミキシング時も保たれます。
また、L12nextで録音される2ミックスファイルは32-bit float形式に対応しています。後の編集時に最高な音の品質を保つことができます。
32-bit float WAVファイルについて
L12nextでは2ミックスで録音されるMasterファイルは32-bit float WAVファイル形式で保存されます。32-bit float WAVファイルは、従来の16/24-bit WAVファイルに比べて以下のような特長があります。これらの特長により、DAWなどのソフトウェアでの編集でも録音時の音の品質を保つことができます。
クリップの違い
32-bit float WAVファイルは、録⾳後の編集によりL12nextの出⼒やDAWアプリケーションでクリップしたように聴こえる波形もWAVデータはクリップしていないので、⾳量を下げることでクリップの無い波形に復元することができます。
| ■ 16/24-bit WAV | |||
| クリップして録音 | 音量を下げる | クリップしたまま | |
| ■ 32-bit float WAV | |||
| クリップして録音 | 音量を下げる | クリップしていない | |
各部の役割
本体上面
- チャンネル操作セクション(→チャンネル操作セクション)
- マイクやギター、シンセサイザー、エフェクターなどを接続したり、各チャンネルの入力設定、音質/定位/音量やエフェクトへの送り量の調節などの操作をします。
- アウトプットセクション(→アウトプットセクション)
- パワードモニター、PAシステムやヘッドフォンを接続して、マスター出力やモニター出力の調節をします。
- ディスプレイ
- 各種情報を表示します。
- シーンセクション(→シーンセクション )
- L12nextの設定を保存したり呼び出したりします。
- セレクトノブ
メニュー画面表示中、回して項目を選択、押すと選択した項目を決定します。
録音/再生中に押すと、マークを付加できます。
- レコーダーセクション(→レコーダーセクション)
- 録音/再生の操作をします。
- MENUキー
- ホーム画面で押すと、メニュー画面を表示します。
メニュー画面表示中に押すと、前の階層に戻ります。繰り返し押すと、ホーム画面に戻ります。
- EFX RETURN操作部
EFX RETURNフェーダー:内蔵エフェクトからMASTERに送る信号レベルを- ∞から+10 dBの範囲で調節します。
EFX RETURNレベルメーター:内蔵エフェクトからEFX RETURNフェーダーを通過し、MASTERに送る信号のレベルを、-48 dB ~ 0 dBの範囲で表示します。
MUTEキー:押して点灯させると、ミュートします。
SOLOキー:押して点灯させると、EFX RETURNフェーダー通過前の信号をMONITOR OUT端子(PHONES)から聞くことができます。
このとき、MONITOR OUT端子(PHONES)から出力される信号は自動的にSOLOが選択されます。
- マスター操作部
マスターフェーダー:MASTERに送る信号レベルを- ∞から+10 dBの範囲で調節します。
マスターレベルメーター:MASTERに送る信号レベルを-48 dB ~ 0 dBの範囲で表示します。
MUTEキー:押して点灯させると、ミュートします。
COMPキー:マスター出力にコンプレッサーを使用して、音圧を上げることができます。
- センドエフェクトセクション(→センドエフェクトセクション)
- 内蔵エフェクトを選択したり、選択したエフェクトのパラメーターを調節します。
- FADER POSITIONキー
- 押している間だけ設定されているフェーダーの位置をレベルメーターに表示させます。
- TALKBACK MICキー/インジケーター
- 押している間だけ、トークバックマイクの入力が有効になります。
チャンネル11/12にトークバックマイクの音声が入力され、LINE入力端子(11/12)からの音声は入力されません。
- メトロノームキー/インジケーター
- メトロノーム画面を表示し、テンポ、クリックなどを設定します。
メトロノームが有効なとき、インジケーターが点灯します。
チャンネル操作セクション
- MIC/LINE入力端子(チャンネル1~8)(モノラルチャンネル)
- マイクや楽器などを接続します。
XLR、1/4 フォン(TRS/バランス、TS/アンバランス)プラグに対応しています。
- Hi-Zスイッチ
- ギターやベースを直接接続するときに押します。(MIC/LINE入力端子の入力インピーダンスを切り替えます。)
- 48Vスイッチ/インジケーター
- 押すと、MIC/LINE入力端子(チャンネル1 ~ 4またはチャンネル5 ~ 8)(XLR) に+48 Vのファンタム電源を供給します。ONのときは、インジケーターが点灯します。
- PADスイッチ
- 入力信号を26 dB減衰させます。
ラインレベル出力機器を接続するときに押します。
- USB AUDIO RETURN 1-2/3-4キー
- チャンネル9/10、11/12に入力する信号を切り替えます。
点灯:L12nextをオーディオインターフェースとして使用しているときにパソコンまたはスマートフォンのチャンネル1/2、3/4の音声を入力します。
消灯:LINE入力端子の音声を入力します。
- LINE入力端子(チャンネル9/10、11/12)(ステレオチャンネル)
- キーボードやオーディオ機器などを接続します。TSプラグに対応しています。
モノラル機器を接続するときは、L (MONO)端子に接続してください。
L12nextをオーディオインターフェースとして使用するときは、
(USB AUDIO RETURN 1-2キー)/
(USB AUDIO RETURN 3-4キー)を押して点灯させると、各チャンネルにパソコンやスマートフォンからステレオ音声を入力できます。(→パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再生音をチャンネル9/10、11/12に入力する)
トークバックマイクを有効にすると、チャンネル11/12にトークバックマイクの音声が入力されます。(→トークバックマイクを使う)
- シグナルインジケーター(チャンネル1〜8、9/10、11/12)
- 入力信号の状態を表示します。
音声入力中:
、クリップ状態:
赤点灯しないようにゲインを調節してください。
- オーバーダブセクション(→オーバーダブセクション)
- オーバーダビングやパンチイン/アウトを行ったり、各チャンネルにファイルを割り当てます。
- チャンネルノブ・上中下(チャンネル1~8、9/10、11/12)
- 各チャンネルのゲイン、音圧、ローカット、音質、左右の定位、エフェクトへの送り量、MONITOR OUT端子(SEND A~E)への送り量を調節します。調節する機能は、チャンネルノブ選択キー(1〜5)で選択します。
調節量はディスプレイやノブ周りのインジケーターで表示されます。
- ミュートキー/ソロキー(チャンネル1~8、9/10、11/12)
- ミュートキー:押して点灯させると、押したチャンネルをミュートします。
ソロキー:押して点灯させると、チャンネルフェーダー通過前の信号をMONITOR OUT端子(PHONES)から聞くことができます。このとき、MONITOR OUT端子(PHONES)から出力される信号は自動的にSOLOが選択されます。
- チャンネルフェーダー/レベルメーター
- チャンネルフェーダー:チャンネルの信号レベルを- ∞から+10 dBの範囲で調節します。
レベルメーター:チャンネルフェーダー通過後の信号レベルを表示します。(表示範囲:-48 dB~0 dB)
- チャンネルノブ選択キー1(GAIN、COMP、LOCUT)
- 各チャンネルのゲイン、音圧、ローカットを調節するときに選択します。
GAIN:入力ゲインを調節します。
COMP:コンプレッサーのかかり具合を調節します。
LOCUT:低域をカットして、⾵雑音やボーカルのポップノイズなどを軽減できます。
調節量はノブ周りのインジケーターで表示されます。
- チャンネルノブ選択キー2(EQ HIGH、EQ LOW、PAN)
- 各チャンネルの高域/低域の音質、左右の定位を調節するときに選択します。
EQ HIGH:高域を調節します。
EQ LOW:低域を調節します。
PAN:左右の定位を調節します。
調節量はノブ周りのインジケーターで表示されます。
- チャンネルノブ選択キー3(EQ MID、MID FREQ、MID Q)
- 各チャンネルの中域の音質を調節するときに選択します。
EQ MID:中域を調節します。
MID FREQ:中域で調節する中心周波数を変更します。(100 Hz~8 kHz)
MID Q:調節する周波数の帯域の幅を調節します。
調節量はノブ周りのインジケーターで表示されます。
- チャンネルノブ選択キー4(SEND A、SEND B、SEND C)
- SEND A〜Cを介してMONITOR OUT端子への送り量を調節するときに選択します。
SEND A:MONITOR OUT端子(A)への送り量を調節します。
SEND B:MONITOR OUT端子(B)への送り量を調節します。
SEND C:MONITOR OUT端子(C)への送り量を調節します。
調節量はノブ周りのインジケーターで表示されます。
- チャンネルノブ選択キー5(SEND D、SEND E、SEND FX)
- SEND D、Eを介してMONITOR OUT端子への送り量、内蔵エフェクトへの送り量を調節するときに選択します。
SEND D:MONITOR OUT端子(D)への送り量を調節します。
SEND E:MONITOR OUT端子(PHONES)への送り量を調節します。
SEND EFX:内蔵エフェクトへの送り量を調節します。
アウトプットセクション
- MASTER OUT L/R端子
- PAシステムやパワードモニターなどに接続し、L12nextでミキシングしたステレオ音声を出力します。
XLRプラグに対応しています。
- MONITOR OUT端子(A~D)
- ヘッドフォンまたはパワードモニターなどを接続し、L12nextでミキシングしたステレオ音声をモニターできます。
MONITOR OUT端子(A~D)から出力される音声は、MASTERまたはSEND A〜Dから選択することができます(→モニターを設定する)。
以下のTRSプラグに対応しています。
MONITOR OUT接続機器切り替えスイッチを にしたとき
MONITOR OUT接続機器切り替えスイッチを にしたとき
- MONITOR OUTノブ(A~D)
- MONITOR OUT端子(A~D)から出力される音声の音量を調節します。
- MONITOR OUT出力切り替えスイッチ(A~D)
- MONITOR OUT端子(A~D)から出力される信号を切り替えるスイッチです。
MASTER:MASTERの信号を出力します。
~
:SEND A〜Dで設定した信号を出力します。
- MONITOR OUT接続機器切り替えスイッチ(A~D)
- 出力機器(ヘッドフォン/パワードモニターなどのライン機器)を切り替えます。
:ヘッドフォンを接続しているとき(出力される信号はステレオ信号になります。)
:パワードモニターなどのライン機器を接続しているとき(出力される信号はモノラル、バランス信号になります。)
- MONITOR OUT端子(PHONES)
- MASTER OUTの信号、SEND A~Eの信号、またはSOLOの信号から選択して出力します。
- MONITOR OUTノブ(PHONES)
- MONITOR OUT端子(PHONES)から出力される音声の音量を調節します。
- MONITOR OUT(PHONES)出力選択キー/インジケーター
- MONITOR OUT端子(PHONES)から出力される音声を選択します。
押すたびに切り替わり、選択中の出力が点灯します。
SOLOキーが押されたときには、自動的にSOLOが選択されます。このとき、MONITOR OUT(PHONES)出力選択キーで他の出力先に変更するとSOLO状態が解除されます。
オーバーダブセクション
- チャンネルセレクトキー
オーバーダビングモードON時に、各チャンネルの再生/録音を切り替えます。
各チャンネルにファイルを割り当てるときに、チャンネルを選択します。
- FILE SELECTキー
- 各チャンネルにファイルを割り当てるときに、メニュー画面を開きます。
- MIX DOWNキー
- 最終的なステレオミックスをマスタートラックに録音します。
- AUTO PUNCH I/Oキー
- すでに録音されているトラックの一部のみを録音し直します。
パンチイン:トラックの状態を再生から録音へ切り替える操作です。
パンチアウト:トラックの状態を録音から再生へと切り替える操作です。
- OVERDUB MODEキー
点灯(ON)
:オーバーダビングモードをONにします。
録音時は現在のプロジェクトに上書きします。特定のチャンネルのみ録音したり、各チャンネルに録音したファイルを再生できます。
消灯(OFF)
:オーバーダビングモードをOFFにします。
録音を開始するたびに新しいプロジェクトを作成します。
シーンセクション
- ナンバーキー(1~10)
- L12nextのミキサーの設定を保存したり呼び出したりします。
- SAVEキー
- 現在のミキサーの設定をシーンとして保存する際に使用します。
- RESETキー
- 工場出荷時のミキサーの設定が保存されています。
RESETに保存されているシーンを読み出すと、ミキサーの設定が工場出荷時の状態に戻ります。
- RECALLキー
- ナンバーキー(1~10)に保存したシーンを読み出す際に使用します。
- DELETEキー
- ナンバーキー(1~10)に保存したシーンを削除する際に使用します。
レコーダーセクション
- STOPキー
- 録音/再生を停止します。
- RECキー/インジケーター
- 録音を開始します。
録音中はインジケーターが赤色に点灯します。
- PLAY/PAUSEキー/インジケーター
- ファイルの再生または一時停止を行います。
ファイル録音時/再生時にインジケーターが緑色に点灯します。
- REWキー
- 再生/一時停止中に、前のプロジェクトに移動します。
長押しすると、早戻しします。
マークがある場合は、前のマークに移動します。
- FFキー
- 再生/一時停止中に、次のプロジェクトに移動します。
長押しすると、早送りします。
マークがある場合は、次のマークに移動します。
本体背面
- 電源スイッチ
- 電源をON/OFFします。
- DC12V ACアダプター端子
- 専⽤のACアダプター(ZOOM AD-19)を接続します。
- USB端子(Type-C)
- パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続して以下のことができます。
ファイル転送機能を使用する(パソコンのみ)
L12nextをオーディオインターフェースとして使用する
L12nextをMIDI機能を使ってコントロールする
- microSDカードスロット
- microSDカードを挿入します。
- REMOTE端⼦
- 専⽤無線アダプター(ZOOM BTA-1 など)を接続します。
専⽤アプリケーションを使って、iPadからワイヤレスでL12nextを操作できます。
- CONTROL IN端子
- フットスイッチ(ZOOM FS01)を接続します。
フットスイッチにレコーダーの再生/停止、マニュアルパンチイン/アウト、内蔵エフェクトのミュートのいずれかの機能を割り当てることができます。
- ケンジントンロック
- ワイヤーやチェーン状の固定器具を差し込み、L12nextを固定します。
表示される画面について
ここではL12nextのディスプレイに表示される画面について説明します。
ホーム画面
L12nextの電源を入れたときにディスプレイに表示される画面です。プロジェクト名や録音/再生時の状況やカウンターを表示します。
- プロジェクト名
- 選択中のプロジェクト名を表示します。
- カウンター
- 「時間:分:秒」を表示します。
表示のしかたを「小節 . 拍 . ティック(拍を細かくしたもの)」に切り替えることもできます。(→カウンター表示を切り替える)
- ステータスアイコン
:停止中
:一時停止中
:録音中
:再生中
- シークバー
- プロジェクトの始点から終点までの時間を、シークバーで表示します。
プロジェクトでの初回録音中は、残り録音可能時間が表示されます。
- プロジェクト内最長ファイル時間
- プロジェクト内のファイルのうち最長ファイル時間を表示します。
プロジェクトでの初回録音中は、残り録音可能時間が表示されます。
メニュー画面
ホーム画面で(MENUキー)を押すと表示されます。
各種設定などを行います。
- メニュータイトル
- メニュー項目
- 設定項目や設定値などを表示します。
- 選択中の設定項目
- ハイライト表示されます。
- スクロールバー
- 項目が多くディスプレイ内に収まりきらないときに表示されます。
メニュー画面の操作について
■ホーム画面に戻るには ホーム画面に戻るまで、 |
接続例
- ギター、ベースなど(→ギター、ベースを接続する)
- パッシブタイプのギターやベースは、MIC/LINE入力端子(インプット1または2)に接続し、
(Hi-Zスイッチ)をONにします。
- ボーカル、コーラス用マイクやドラム用マイクなど(→マイクを接続する)
- MIC/LINE入力端子(インプット1〜8)に接続し、コンデンサーマイクなどファンタム電源が必要な場合は、
(48Vスイッチ)をONにします。
- シンセサイザーなどの楽器(→シンセサイザーやエフェクターを接続する)
- LINE入力端子(インプット9/10、11/12)に接続します。MIC/LINE入力端子(インプット1〜8)に接続するときは、
(PADスイッチ)をONにします。
- パワードモニター、PAシステムなど(マスター出力)(→ヘッドフォンやパワードモニター、ミキサーを接続する)
- L12nextでミキシングしたステレオ音声を出力します。
- ヘッドフォン、パワードモニターなど(モニター出力)(→ヘッドフォンやパワードモニター、ミキサーを接続する)
- A〜Dの4種類のモニター出力端子があり、それぞれ別のミックスバランスで出力できます。
- 外部エフェクター(→モニターを設定する)
- エフェクターの出力端子をL12nextのLINE入力端子(インプット9/10、11/12)に、エフェクターの入力端子をMONITOR OUT端子(A〜D)に接続します。
- ヘッドフォン(→ヘッドフォンやパワードモニター、ミキサーを接続する)
- SEND A〜D、MASTER、SOLOから切り替えて出力できます。
- ACアダプター(→電源を入れる)
- パソコンやスマートフォン/タブレット(→パソコンやスマートフォン/タブレットを接続する)
- ファイル転送機能でファイルのやり取りをしたり、オーディオインターフェース機能で音声を入出力します。
MIDI機能を使って、L12nextをコントロールすることもできます。
- 専用無線アダプター(ZOOM BTA-1 など)(→iPadから操作する)
- iPadを無線で接続し、アプリからL12nextを操作できます。
- フットスイッチ(ZOOM FS01)(→フットスイッチを使う)
- フットスイッチで、再生/一時停止、マニュアルパンチイン/アウト、内蔵エフェクトのミュートのON/OFFができます。
信号の流れ
- Hi-Z/PAD/ ゲイン
Hi-Z:ギターやベースを直接接続するときにONにします。
PAD:入力信号を26 dB減衰させます。
ゲイン:入力した音声信号のゲインを調節します。
- トークバックマイク(黄色)
- L12next内蔵のトークバックマイクを入力します。
- コンプレッサー
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の入力にコンプレッサーをかけます。
- USB出力(青色)/USB入力(水色)
USB出力:オーディオインターフェースとして使用しているときに、パソコンまたはスマートフォン/タブレットから出力される音声です。
USB入力:オーディオインターフェースとして使用しているときに、パソコンまたはスマートフォン/タブレットに入力される音声です。
USB入力位置は、コンプレッサー通過前/後のどちらかを選択できます。(→録音する信号についてコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択する)
- 録音ファイル(赤色)
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の入力、マスター出力がmicroSDカードに録音されます。
各チャンネルの録音ファイルはコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択できます。(→録音する信号についてコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択する)
MASTERの録音ファイルはマスター音量とコンプレッサー/リミッターON/OFFが反映された状態ですので、再生時のマスター音量調節とコンプレッサーON/OFFについてはその点ご留意ください。
- ローカット
- 低域をカットしてノイズを低減します。
- イコライザー
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の音質を調節します。
- PHASE
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の位相を反転します。
- モニター出力(橙)
- 以下のモニター出力端子へ出力します。各チャンネルからの送り量を調節できます。
SEND A:MONITOR OUT 端子(A)またはMONITOR OUT端子(PHONES)
SEND B:MONITOR OUT 端子(B)またはMONITOR OUT端子(PHONES)
SEND C:MONITOR OUT 端子(C)またはMONITOR OUT端子(PHONES)
SEND D:MONITOR OUT 端子(D)またはMONITOR OUT端子(PHONES)
SEND E:MONITOR OUT端子(PHONES)
出力の位置はチャンネルフェーダー通過後に変更することもできます。(→各チャンネルのモニターへの送り位置を設定する)
- ソロ(紫色)
- チャンネル1〜8、9/10、11/12のチャンネルフェーダー通過前の信号をMONITOR OUT端子(PHONES)から聞くことができます。
- ミュート
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の音声をミュートします。
- 音量
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の音量を調節します。
- EFX(緑)
- 内蔵エフェクトに出力します。16種類のエフェクトから選択でき、各チャンネルからの送り量を調節できます。
- パン
- チャンネル1〜8、9/10、11/12の左右の定位を調節します。
- MASTER L/R(黒)
- MASTERへ出力します。
- マスターコンプレッサー/音量/ミュート/リミッター
コンプレッサー:MASTERの音声にコンプレッサーをかけます。
音量:MASTERの音量を調節します。
ミュート:MASTERの音声をミュートします。ミュートの位置を変更することもできます。(→マスターのミュートの位置を設定する)
リミッター:MASTERの音声にリミッターをかけます。
- マスターイコライザー
- MASTERの音質を調節します。(専用アプリ「L12next Control」からのみ操作できます。)
- モニター音声切り替え
- 各モニター端子から出力される音声を選択します。
- モニター音量
- 各モニター端子から出力される音量を調節します。
準備する
microSDカードをセットする
microSDカードをセットすると、各チャンネルに入力した音声やミキシングしたステレオ音声を録音することができます。
また、プロジェクトはmicro SDカードに保存され、簡単に呼び出すことができます。
接続する
マイクを接続する
ダイナミックマイク、コンデンサーマイクを接続する場合は、XLRプラグをMIC/LINE入力端子(チャンネル1~8)に接続します。
コンデンサーマイクにはファンタム電源(+48 V)を供給することもできます。ファンタム電源を供給するには、
(48Vスイッチ)を押して点灯させます。
(Hi-Zスイッチ)はOFF(
)にしてください。(パッシブタイプのギターやベースギターを接続する場合はONにします。)(→ギター、ベースを接続する)
(シグナルインジケーター)が赤点灯する場合は、赤点灯しないようにゲインを調節してください。(→各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット))
ゲインを最小にしても
(シグナルインジケーター)が赤点灯する場合は、
(PADスイッチ)をON(
)にした上でゲインを調節してください。
ゲインが小さい場合は、ブーストして10 dBゲインを上げることができます。(→ゲインをブーストする)
ファンタム電源に対応していない機器を接続する場合は、ファンタム設定をONにしないでください。機器が破損することがあります。
ファンタム電源とは、コンデンサーマイクなど、外部電源で動作する機器に電力を供給する機能です。
+48 V が一般的です。
ギター、ベースを接続する
パッシブタイプのギターやベースギターをMIC/LINE入力端子(チャンネル1、2)に接続します。
(Hi-Zキー)はON(
)にしてください。
(シグナルインジケーター)が赤点灯する場合は、赤点灯しないようにゲインを調節してください。(→各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット))
シンセサイザーやエフェクターを接続する
シンセサイザーやエフェクターなどのライン機器をMIC/LINE入力端子(チャンネル1~8)、LINE入力端子(チャンネル9/10、11/12)に接続します。
MIC/LINE入力端子(チャンネル1~8)はモノラル入力、LINE入力端子(チャンネル9/10、11/12)はステレオ入力です。
MIC/LINE入力端子(チャンネル1~8)に接続する場合
各入力にモノラル機器をTRSまたはTSプラグで接続できます。
ファンタム電源(+48 V)を供給することもできます。ファンタム電源を供給するには、
(48Vスイッチ)を押して点灯させます。
LINE入力端子(チャンネル9/10、11/12)に接続する場合
ステレオ機器を各入力のL/R端子に接続します。TSプラグに対応しています。
モノラル機器は、L(MONO)端子に接続してください。
(シグナルインジケーター)が赤点灯する場合は、赤点灯しないようにゲインを調節してください。(→各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット))
(シグナルインジケーター)が赤点灯しないように調節してください。
ゲインを最小にしても
(シグナルインジケーター)が赤点灯する場合は、
(PADスイッチ)をON(
)にした上でゲインを調節してください。
ファンタム電源に対応していない機器を接続する場合は、ファンタム設定をONにしないでください。機器が破損することがあります。
ヘッドフォンやパワードモニター、ミキサーを接続する
各チャンネルをミキシングしたステレオ音声は、MASTER OUT端子から出力できます。
MONITOR OUT端子(A〜D、PHONES)にヘッドフォンやパワードモニターを接続して⼊⼒音をモニターすることもできます。
- MASTER OUT端子に接続したパワードモニター、ミキサー
- MASTER OUTの音声を出力します。
- MONITOR OUT端子(A〜D)に接続したヘッドフォン/パワードモニター
- 演奏者用の出力として、MASTERまたはモニターする演奏者に合わせてミックスバランスした音声を個別に出力することができます。
(MONITOR OUT出力切り替えスイッチ(A ~ D))で、出力する音声(MASTER OUT/SEND A〜D)を切り替えます。
SEND A〜Dの音声は、各チャンネルの音量を個別に調節することができます(→モニターを設定する)。
(MONITOR OUT接続機器切り替えスイッチ(A ~ D))で、出力機器(
:ヘッドフォン/
:パワードモニターなどのライン機器)を切り替えます。
:ステレオ信号を出力します。
:モノラル/バランス信号を出力します。
- MONITOR OUT端子(PHONES)
- オペレーター専用の出力として各出力、SOLO音声をモニターすることができます。オペレーターが各演者のモニター音を確認しながらミキシングする場合に便利です。また、PHONESをMONITOR Eとして他のMONITOR OUT端子と同じように専用のミックスを作ることもできます。
(MONITOR OUT(PHONES)出力選択キー)で、出力する音声(MASTER OUT/SEND A〜E/SOLO)を切り替えます。
SEND A〜Eの音声は、各チャンネルの音量を個別に調節することができます。(→モニターを設定する)
SOLOは、SOLO設定されているチャンネルを出力します。(→特定のチャンネルだけを選択してモニターする(ソロ))
パソコンやスマートフォン/タブレットを接続する
パソコンやスマートフォン/タブレットはUSB端子に接続します。
- スマートフォン/タブレット(USB Type-C)
- iPhone/iPad(Lightning)
- パソコン(Windows/Mac)
データ転送に対応したUSBケーブルをご使用ください。
Lightning コネクタを搭載したiOS/iPadOS デバイスと接続するには、Lightning - USB 3カメラアダプタが必要です。
L12nextをパソコンやスマートフォン/タブレットに接続すると以下のことができます。
L12nextの⼊⼒信号をパソコンまたはスマートフォン/タブレットに送ることができ、パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再⽣信号をL12nextから出⼒することができます。(→オーディオインターフェースとして使用する)
L12nextにセットしたmicroSDカード内のファイルの確認や移動がパソコンでできます。(→パソコンなどにファイルを転送する)
パソコンまたはスマートフォン/タブレットのDAWソフトウェアなどとMIDI信号のやりとりができ、L12nextをコントロールできます。(→MIDI機能を使ってL12nextをコントロールする)
電源をON/OFF する
電源を入れる
電源を切る
日時を設定する(初回起動時)
ご購入後はじめて電源をONにしたとき、またはL12nextの設定を工場出荷時の状態に戻した後に電源をONにしたときは、日時の設定画面がディスプレイに表示されますので日時を設定します。
日時はプロジェクト名(録音ファイルが保存されるフォルダー名)として記録されます。
入力信号をミキシングする
入力信号のミキシングの流れ
L12nextでは、入力信号のミキシングは以下の流れで行います。
各操作の詳細は、リンク先を参照してください。
各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット)
ゲインをブーストする
極端に感度が低いマイクを使う場合など、ゲインが小さい場合は10 dBブーストしてゲインを上げることができます。
各チャンネルの音質を調節する
各チャンネルの各帯域のブースト/カット量を調節して、音質を調節します。
各チャンネルの左右の定位を調節する
各チャンネルの音量を調節する
設定されているフェーダーの位置とチャンネルフェーダーの位置が異なる場合は
シーンを呼び出したとき、プロジェクトを読み込んだときなど、設定されているフェーダーの位置とチャンネルフェーダーの位置が異なる場合があります。
(FADER POSITIONキー)を押すと、レベルメーターでフェーダー位置を確認することができます。
- チャンネルフェーダーの位置
- 設定されているフェーダーの位置
チャンネルフェーダー操作時の音量の反映のしかたを設定する
設定されているフェーダーの位置とチャンネルフェーダーの位置が異なる場合に、チャンネルフェーダー操作時の音量の反映のされかたについて設定することができます。
チャンネルを消音する(ミュート)
特定のチャンネルだけを選択してモニターする(ソロ)
特定のトラックの信号のみ選択して聞くことができます。
各チャンネルの位相を反転する
ドラムのレコーディングなど複数のマイクでミキシングを行なうと、位相の打ち消し合いが起こって音の抜けが悪くなったり低音域が薄くなったりすることがあります。
その場合、位相を反転することで問題が解決できることがあります。
内蔵エフェクトを使用する
各チャンネルにL12next内蔵のエフェクトをかけることができます。
内蔵エフェクトリスト
| エフェクト | 説明 | 調節できるパラメーター | テンポ 同期 | |
|---|---|---|---|---|
| Hall 1 | 明るい音色のホールリバーブ | TONE | DECAY | |
| Hall 2 | 初期反射時間が長いホールリバーブ | TONE | DECAY | |
| Room 1 | 粗い反射のルームリバーブ | TONE | DECAY | |
| Room 2 | 密度の高いルームリバーブ | TONE | DECAY | |
| Plate | プレートリバーブのシミュレーション | TONE | DECAY | |
| Church | 教会の響きをシミュレートしたリバーブ | TONE | DECAY | |
| DrumAmb | ドラムに自然なアンビエンス(空気感)を加えるリバーブ | TONE | DECAY | |
| GateRev | パーカッシブな演奏に適した特殊なリバーブ | TONE | DECAY | |
| Spring | スプリングリバーブのシミュレーション | TONE | DECAY | |
| Delay | くっきりした音色のデジタル・ディレイ | TIME | FEEDBACK | 有 |
| Analog | 暖かみのあるアナログディレイのシミュレーション | TIME | FEEDBACK | 有 |
| P-P Dly | ディレイ音が左右交互に出力されるエフェクト | TIME | FEEDBACK | 有 |
| Vocal 1 | ディレイとホール系リバーブを組み合わせた汎用性の高いエフェクト | TIME | DECAY | 有 |
| Vocal 2 | ディレイとモノラル出力リバーブを組み合わせたエフェクト | TIME | DECAY | 有 |
| Vocal 3 | バラード向きのディレイとプレート系リバーブを組み合わせたエフェクト | TIME | DECAY | 有 |
| Vocal 4 | ロック向けのディレイとルーム系リバーブを組み合わせたエフェクト | TIME | DECAY | 有 |
TONE:音質を調節します。
TIME:ディレイタイムを調節します。
DECAY:残響の長さを調節します。
FEEDBACK:フィードバック量を調節します。
内蔵エフェクトのミュートの位置を設定する
内蔵エフェクトのミュートする位置を、内蔵エフェクト通過前/後から選択することができます。
ミュートする位置を内蔵エフェクト通過前にすることで、エフェクトのミュートをかけても残響を残すような演出ができます。
全体の音量を調節する
マスターフェーダーでMASTER OUT端子から出力する音声の音量を- ∞ ~ +10 dBの範囲で調節します。
レベルメーターでMASTER OUT端子から出力されるレベルを確認できます。赤色で点灯しないように調節してください。
(ミュートキー)を押して点灯させると、MASTERの音声がミュートされます。ミュートの位置は変更できますので、MASTER OUT端子に接続したスピーカーをミュートしながら、ヘッドフォンで音声を確認することもできます。(→マスターのミュートの位置を設定する)
(COMPキー)を押して点灯させると、MASTERの音声の音圧を上げることができます。(→マスターコンプを使用する)
MASTERの音声にリミッターをかけて、音割れを防ぐことができます。(→マスターリミッターを使用する)
マスターコンプを使用する
MASTERの音声にコンプレッサーをかけて、音圧を上げることができます。
マスターリミッターを使用する
MASTERの音声にリミッターをかけて、音割れを防ぐことができます。
マスターのミュートの位置を設定する
MASTERのミュートの位置をフェーダーの前または後に設定できます。
MASTER OUT端子に接続したスピーカーの音声をミュートしながら、ヘッドフォンで音声を確認することができます。
モニターを設定する
MONITOR OUT端子に接続したヘッドフォンやパワードモニターでは、MASTER OUT、またはSEND A〜Eの音声をモニターすることができます。
SEND A〜Eはそれぞれ別のミックスバランスを調節できますので、モニターする演奏者に合わせてミックスバランスした音声を個別に出力するときなどに便利です。
- MONITOR OUT端子(A)
- SEND AまたはMASTER OUTの音声をヘッドフォンまたはパワードモニターに出力します。
- MONITOR OUT端子(B)
- SEND BまたはMASTER OUTの音声をヘッドフォンまたはパワードモニターに出力します。
- MONITOR OUT端子(C)
- SEND CまたはMASTER OUTの音声をヘッドフォンまたはパワードモニターに出力します。
- MONITOR OUT端子(D)
- SEND DまたはMASTER OUTの音声をヘッドフォンまたはパワードモニターに出力します。
- MONITOR OUT端子(PHONES)
- SEND A〜E、MASTER OUT、SOLOの音声から選択してヘッドフォンに出力します。
エフェクターの入力端子をMONITOR OUT端子(A〜D)に接続し、エフェクターの出力端子をL12nextの空いている入力端子に接続すると、外部エフェクターとして各チャンネルに効果を加えることができます。
SEND A〜Eのミックスバランスを調節する
各チャンネルからSEND A~Eへ送る信号は、チャンネルフェーダーの影響を受けるかどうかを設定により変更できます。(→各チャンネルのモニターへの送り位置を設定する)
MONITOR OUT端子(PHONES)は、任意のSENDのミックスバランスをモニターしながら調節することができます。
各チャンネルのモニターへの送り位置を設定する
各チャンネルのモニターへの送り位置をチャンネルフェーダーの前、または後に設定することによって、SEND A~Eへ送る信号がチャンネルフェーダーの影響を受けるかどうかを変更できます。
MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する
MONITOR OUT端子(A〜D)は、主に演奏者用のモニター出力端子として使用します。
出力する信号(MASTERまたは各モニター用にミックスしたもの)を選択したり、音量を調節することができます。
ヘッドフォンやパワードモニターなどを接続することができ、接続する機器に合わせて出力を設定できます。
- MONITOR OUT端子(A〜D)の音量を調節
- MONITOR OUT端子(A〜D)から出力する信号を選択
MASTER:MASTERと同じミックスバランスで出力します。
/
/
/
:SEND A〜Dのミックスバランスで出力します。
- MONITOR OUT端子(A〜D)に接続する機器を選択
:ヘッドフォンを接続します。(ステレオ信号を出力します。)
:パワードモニターなどのライン機器を接続します。(モノラル/バランス信号を出力します。)
MONITOR OUT端子(PHONES)を設定する
MONITOR OUT端子(PHONES)は、主にオペレーター用のモニター出力端子として使用します。
MASTER、SEND A〜E、SOLO設定されているチャンネルのうちからモニターする音声を選択でき、音量を調節することができます。
- MONITOR OUT端子(PHONES)の音量を調節
- MONITOR OUT端子(PHONES)から出力する信号を選択
(MONITOR OUT(PHONES)出力選択キー)を繰り返し押して、出力する音声を点灯させて切り替えます。
:MASTERと同じミックスバランスで出力します。
/
/
/
/
:SEND A〜Dのミックスバランスで出力します。
:SOLO設定されているチャンネルを出力します。
NOTESOLOキーが押されたときには、自動的にSOLOが選択されます。他の出力先に変更するとSOLO状態が解除されます。
内蔵エフェクトの戻り量を調節する
MONITOR OUT端子(A〜D、PHONES)への内蔵エフェクトの戻り量を、各端子別に調節することができます。
特定の演奏者のみリバーブをミックスするときなどに便利です。
シーン機能を使う
現在のミキサーの設定をシーンとして10個保存でき、保存した設定はいつでも呼び出すことができます。
シーンを保存する
シーンを呼び出す
シーンを消去する
シーンをリセットする
ミキサーの設定を初期状態に戻すことができます。
保存されているシーンはそのまま残りますので、初期状態からミキシングや設定をやり直したいときなどに便利です。
録音/再生について(オーバーダビングモード)
L12nextの録音/再生は、オーバーダビングモードのON/OFFによってできることが変わります。
■オーバーダビングモードがOFFのとき
録音を開始すると新しいプロジェクトを作成します。
録音:
(RECキー)を押すと、新しいプロジェクトを作成し、すべてのチャンネルの録音を開始します。(→録音する)
再生:
(PLAY/PAUSEキー)を押すと、すべてのチャンネルの再生を開始します。(→再生する)
MASTERチャンネルを再生することもできます。(→MASTERチャンネルのファイルを再生する)
■オーバーダビングモードがONのとき
現在のプロジェクトに上書きして録音します。
録音済みチャンネルのミキシングができます。
特定のチャンネルに対して、他のチャンネルのファイルを再生しながら録音しなおすことができます。(→オーバーダビングを行う)
すでに録音されているトラックの一部分のみを録音し直すことができます。(→一部分のみ録音をやり直す(パンチイン/アウト機能))
オーディオファイルをチャンネルに割り当てることができます。(チャンネルに好みのファイルを割り当てる)
ミキシングが終了したプロジェクトをステレオファイルに書き出すことができます。(→ミックスダウンする)
■オーバーダビングモードをON/OFFするには
ホーム画面で(OVERDUB MODEキー)を押して点灯(
)させると、オーバーダビングモードがONになります。
もう一度押して消灯()させると、OFFになります。
録音する
L12nextにmicroSDカードをセットすると、各チャンネル(1〜8、9/10、11/12)の音声やすべてのチャンネルをミキシングした音声(MASTER)を録⾳することができます。
録音されるファイルは以下の形式で保存されます。
サンプルレート:「サンプルレートを設定する」で設定したサンプルレートで保存されます。(44.1 kHz/48 kHz/96 kHz)
ビット深度:「録音フォーマットを設定する」で設定したビット深度で保存されます。(各チャンネル:16-bit/24-bit、マスターチャンネル:16-bit/24-bit/32-bit float)
チャンネル1〜8:モノラルファイル、チャンネル9/10、11/12:ステレオファイル、MASTER:ステレオファイル
録音されるファイルについて詳しくは、「ファイルを管理する」を参照してください。
録音する
録音の設定をする
録音フォーマットを設定する
録音するWAVファイルのビット深度を設定できます。
Masterを32-bit floatで録音するとミックス結果がクリップレベルを超えていたとしても音割れしていない音声を録音できます。(→32-bit float WAVファイルについて)
録音する信号についてコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択する
録音時の信号経路の位置(コンプレッサーの前/後)を選択することによって、録音する信号にコンプレッサーをかけるかどうかを選択することができます。
信号経路について詳しくは、「ブロックダイアグラム」を参照してください。
再生する
再生する
MASTERチャンネルのファイルを再生する
再生モードを設定する
再生モードを設定します。
マークを使う
録音/再生中のプロジェクトにマークをつけることができ、簡単な操作でその位置に移動することができます。
録音/再生中にマークをつける
1つのプロジェクトに対してマークは最大99個までつけられます。
マークの位置に移動する
(REWキー)/
(FFキー)を押す
(REWキー):前のマークに戻ります。
(FFキー):次のマークに進みます。
マークの位置で(セレクトノブ)を押し込むと、マークを削除できます。
マークを削除する
録音済みチャンネルのミキシングを行う
録音済みチャンネルのファイルを再生しながら、音質、定位、内蔵エフェクト、音量などを調節し、ステレオファイルにミックスダウンします。
特定のチャンネルや一部分のみ録音をやり直したり、microSDカード内のオーディオファイルをチャンネルに割り当てたりすることもできます。
録音済みチャンネルのミキシングの流れ
L12nextでは、録音済みチャンネルのミキシングは以下の流れで行います。
操作の詳細については、リンク先を参照してください。
- ミキシングしたいプロジェクトを選択する(→プロジェクトを選択する)
- ホーム画面で
(OVERDUB MODEキー)を押して点灯させ、オーバーダビングモードをONにする
- 再生したいチャンネルの
(チャンネルセレクトキー)を押して緑点灯させる
(PLAY/PAUSEキー)を押して再生を開始し、各チャンネルの音質、定位、内蔵エフェクト、音量などを調節し、ミキシングを行う
再生操作を行う:再生する
コンプレッサーをかける/低域をカットする:各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット)、録音する信号についてコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択する
音質を調節する:各チャンネルの音質を調節する
定位を調節する:各チャンネルの左右の定位を調節する
音量を調節する:各チャンネルの音量を調節する
位相を反転する:各チャンネルの位相を反転する
内蔵エフェクトを使う:内蔵エフェクトを使用する
全体の音量を調節する:全体の音量を調節する、マスターコンプを使用する、マスターリミッターを使用する
モニターを調節する:モニターを設定する
- 録音をやり直したいチャンネルがある場合は、オーバーダビングを行う(→オーバーダビングを行う)
- 録音済みチャンネルの一部分のみ録音をやり直したい場合は、パンチイン/アウトを行う(→一部分のみ録音をやり直す(パンチイン/アウト機能))
- 必要に応じて、microSDカードに保存したオーディオファイルと差し替える(→チャンネルに好みのファイルを割り当てる)
- ミキシングが終わったらミックスダウンを行い、ステレオファイルにまとめる(→ミックスダウンする)
オーバーダビングを行う
特定のチャンネルに対して、他のチャンネルのファイルを再生しながら録音しなおすことができます。
一部分のみ録音をやり直す(パンチイン/アウト機能)
「パンチイン/アウト」は、すでに録音されているトラックの一部分のみを録音し直す機能です。トラックの状態を再生から録音へと切り替える操作が「パンチイン」、録音から再生へと切り替える操作が「パンチアウト」です。
L12nextでは、パンチイン/アウトのポイントを設定して自動でパンチイン/アウトを行うことができます。
また、再生中の録音キー操作やフットスイッチ(ZOOM FS01)を使って手動でパンチイン/アウトを行うこともできます。
手動でパンチイン/アウトを行う(マニュアルパンチイン/アウト)
自動でパンチイン/アウトを行う(オートパンチイン/アウト)
チャンネルに好みのファイルを割り当てる
選択中のプロジェクトのチャンネルに、他のプロジェクトやmicroSDカードに保存されたオーディオファイルを割り当てることができます。
オーディオファイルをmicroSDカードから読み込む場合は、あらかじめパソコンでオーディオファイルをmicroSDカードのPROJECTフォルダー内以外のディレクトリに保存しておいてください。(→パソコンなどにファイルを転送する)
以下のオーディオファイルに対応しています。
ファイル:WAV フォーマット
サンプルレート:44.1/48/96 kHz
ビット深度:16-bit/24-bit/32-bit float
チャンネル:モノラル/ステレオ
オーディオファイルのサンプルレートはプロジェクトのサンプルレートと一致している必要があります。
チャンネル1~8はモノラルファイル、チャンネル9/10、11/12およびMASTERチャンネルはステレオファイルを割り当てることができます。
プロテクトがON になっているプロジェクトは、オーディオファイルの割り当てはできません。(→プロテクトをかける)
ミックスダウンする
ミキシングが終了したプロジェクトをステレオファイルに書き出すことができます。
ミックスダウンを実行すると「MASTER.wav」という名前でプロジェクト内に保存されます。
ミックスダウンを実行するとプロジェクト内にある既存の「MASTER.wav」は「MASTER_BACKUPxx.wav」とリネームされます。
メトロノーム機能を使う
L12nextは、音量、音色を変更することができるプリカウント機能付きメトロノームを搭載しています。各出力ごとに音量を変更することもできます。
メトロノームの設定は各プロジェクトごとに保存されます。
メトロノームを有効にする
メトロノームの再生条件を設定する
メトロノームのテンポを設定する
プリカウントを設定する
録音/再生を開始する前にカウントを鳴らすことができます。
メトロノームの音色を変更する
メトロノームの拍子を変更する
メトロノームの音量を設定する
MASTER OUT、MONITOR OUT A~Eそれぞれ個別にメトロノームの音量を調節することができます。
トークバックマイクを使う
L12next内蔵のトークバックマイクを使って、各MONITOR OUTに音声を送ることができます。
トークバックマイクの音量は各MONITOR OUTごとに調節でき、ヘッドフォンでモニターしている演奏者に連絡するときなどに便利です。
トークバックマイクが有効なときは、LINE入力端子(11/12)からの信号はミュートされます。
トークバックマイクが有効なときは、チャンネル11/12のチャンネルストリップの設定がトークバック専用設定に切り替わります。
プロジェクトを管理する
L12nextでは録音、再生するデータをプロジェクトと呼ばれる単位で管理します。
プロジェクト名の変更、コピーや削除を行ったり、不要な変更がされないようプロテクトをかけることもできます。
プロジェクトに保存されるデータは以下のとおりです。
OVERDUB MODE ON/OFF/トラックの録音/再生設定/プロジェクトプロテクト/マーク/マーク数/プロジェクトのサンプルレート/オートパンチイン/アウト設定/メトロノームON/OFF/メトロノーム音色/メトロノームクリック/メトロノームテンポボリューム/メトロノームプリカウント/MUTE/FADER/GAIN/COMP/EQ/PHASE/PAN/MONITOR SEND LEVEL/EFX SEND LEVEL/USB ON/OFF (ch9/10,11/12)/Monitor Send Position (Pre/Post Fader)/チャンネル名/チャンネル色/MUTE位置(PRE EFX/POST EFX)/MONITOR SEND LEVEL/EFX TYPE/EFX PRM 1/2/Gain Boost/Master Comp/Master Limiter ON/OFF
プロジェクトを作成する
プロジェクトを選択する
microSDカードに保存したプロジェクトを選択します。
プロジェクトを削除する
microSDカードに保存したプロジェクトを削除します。
プロジェクトの名前を変更する
選択中のプロジェクトの名前を変更します。
プロジェクト名入力の途中で
で「Cancel」を選択し
を押すと、プロジェクト名変更をキャンセルし元の画面に戻ります。
プロジェクト名の初期値は、作成された日時です。
例)2025年3月14日、18時48分20秒時点に作成されたプロジェクト名:250314_184820
プロジェクト名の文字数は13 文字です。
プロジェクト/ファイル名に使用できる文字は以下のとおりです。
( スペース)!#$%&'()+,-0123456789;=@ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ
[]^_`abcdefghijklmnopqrstuvwxyz{~}
プロジェクトは、数字、アルファベット順に並び替えられます。
スペースだけのプロジェクト/ファイル名は使用できません。
プロジェクト名は、microSDカード内のプロジェクトフォルダーの名称と共通です。
プロテクトをかける
現在選択中のプロジェクトにライトプロテクト(書き換え保護)をかけて、プロジェクトの保存や消去、内容の変更ができないようにします。
プロジェクトをコピーする
現在選択中のプロジェクトをコピーして、別のプロジェクト名で保存します。
プロジェクト内のファイルを削除する
現在選択中のプロジェクト内の音声ファイルを削除します。
ファイルを管理する
L12nextで作成されたファイルはmicroSDカードに保存されます。
microSDカード内の録音ファイルを確認したり削除をすることができます。
L12nextのフォルダー・ファイル構成
L12nextでフォーマットしたmicroSDカードで録音すると、次のようなファイルが作成されます。
- プロジェクト保存フォルダー
- L12nextで録音されたファイルやミキサー設定などをプロジェクト単位で保存します。
- プロジェクトフォルダー
- 録音を行うたびに作成されます。フォルダー名は「日付_時間」となります。フォルダー名は変更することもできます。(→プロジェクトの名前を変更する)
作成されたモノ/ステレオファイルが保存されます。
- システムファイル
- L12nextで使用するシステムファイルです。削除しないでください。
- 録音ファイル
- 録音ファイル名については「プロジェクトファイルフォルダー、ファイル名について」を参照してください。
各チャンネルの録音ファイル、各チャンネルをステレオミックスしたステレオファイルやプロジェクト設定が保存されたファイルが以下のように保存されます。
チャンネル1〜8:各チャンネルのモノラルファイルが保存されます。
チャンネル9/10、11/12:各チャンネルのステレオファイルが保存されます。
マスターチャンネル:ステレオファイルが保存されます。
プロジェクト設定が保存されたファイル:「L12nextPRJDATA.zdt」という名前で保存されています。
プロジェクトファイルフォルダー、ファイル名について
プロジェクトフォルダー名は、録音した日時が数値で記録されます。
| プロジェクトフォルダー名の例 | 説明 |
|---|---|
|
ファイル名は以下の形式で記録されます。
| ファイル名の例 | 説明 |
|---|---|
|
ファイルサイズが2 GBを超えると、自動的に新しいファイルが作成され録音が継続されます。このとき新しく作成されるファイルの名前の末尾に「_001」~「_999」が付加されます。
オーディオインターフェースとして使用する
L12nextへの⼊⼒信号をパソコンまたはスマートフォン/タブレットに送ることができ、パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再⽣信号をL12nextから出⼒することができます。
Macまたはスマートフォン/タブレットで使用する場合、ドライバは必要ありません。
MacでL12nextを32-bit Float動作させるには、「Macで使うには」を参照してください。
WindowsでDAWアプリケーションに録音する場合は、「Windowsで使うには」を参照してください。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する
Macで使うには
MacでL12nextが送受信するデータのフォーマットを選択することができます。
Windowsで使うには
ドライバをインストールする
ドライバのコントロールパネルを設定する
パソコンなどへ入出力する信号を設定する
パソコンやスマートフォン/タブレットへ入出力する信号を設定します。
パソコンなどに送るミックスを選択する
パソコンまたはスマートフォン/タブレットに送るMix L/Rの音声は、Master、Monitor A〜Eから選択できます。
マスターのミックスとパソコンまたはスマートフォン/タブレットに送るミックスを変更することによって、音楽ライブを配信するときなどに、Masterは現場のスピーカーを鳴らす用のミックス、Monitor Aは配信用のミックスとして会場の様子などの音声を混ぜることができます。
USB Mix Minusの設定をする(Mix Minus)
L12nextをオーディオインターフェースとして使用し通話するときに、パソコンやスマートフォン/タブレットから入力した音声をMaster L/Rの音声からキャンセルして送ることで通話先へのフィードバックを防ぐことができます。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再生音をチャンネル9/10、11/12に入力する
「パソコンなどへ入出力する信号を設定する」を「Stereo Mix」に設定しているときは、パソコンまたはスマートフォン/タブレットのチャンネル3/4は使用できません。
L12nextへの入力位置は、コンプレッサー通過前/後のどちらかを選択できます。(→録音する信号についてコンプレッサー通過前/後のどちらかを選択する)
パソコンなどにファイルを転送する
L12nextをパソコンまたはスマートフォン/タブレットに接続して、microSDカード内のファイルの確認や移動ができます。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する
ファイル転送モード中は、ミキサー操作ができません。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットとの接続を解除する
フットスイッチを使う
L12nextにフットスイッチ(ZOOM FS01)を接続すると、レコーダーの再生/停止、マニュアルパンチイン/アウト、センドエフェクトのミュートON/OFF を足元で操作することができます。
microSDカードを管理する
microSDカードを初期化する
microSDカードの性能を最大限に発揮させるため、L12next用に初期化します。
microSDカードの性能をテストする
microSDカードの書き込み速度が、L12nextで録音したデータを保存するのに問題ない性能かテストします。
短時間で行う簡易テストと、microSDカードの全領域を検査するフルテストがあります。
簡易テストを行う
フルテストを行う
各種設定を行う
サンプルレートを設定する
サンプルレートを設定できます。この設定は録音ファイル、ミキサー動作、オーディオインターフェースのすべてに適用されます。
日時を設定する
日時を設定します。
日時はプロジェクト名(録音ファイルが保存されるフォルダー名)などに記録されます。
電源を⾃動でOFFする(Auto Power Off)
L12nextは操作をしない状態で10時間経過すると、自動的に電源が切れます。
常に電源をONにしたい場合は、オートパワーオフの設定を無効にしてください。
ディスプレイの明るさを設定する
ディスプレイ表示全体の明るさを設定します。
ディスプレイの保護機能を有効にする
ディスプレイの焼き付き防止のため、一定時間何も操作をしないとディスプレイが暗くなるように設定できます。
カウンター表示を切り替える
工場出荷時の状態に戻す
L12nextの設定を工場出荷時の状態に戻すことができます。
ファームウェアを管理する
ファームウェアのバージョンを確認する
L12nextのファームウェアのバージョンを確認することができます。
ファームウェアをアップデートする
L12nextのファームウェアを、最新のバージョンにアップデートできます。
最新のファームウェアアップデート用ファイルは ZOOMのWeb サイト(zoomcorp.com/help/l12next)からダウンロードできます。
L12nextのダウンロードページにある「L12next ファームウェア・アップデートガイド」に従ってください。
iPadから操作する
別売のZOOM専用無線アダプター(BTA-1 など)を接続すると、専用のコントローラーアプリケーション「L12next Control」を使って、iPad からL12nextを操作することができます。
専用アプリ「L12next Control」はApp Storeからダウンロードしてください。
L12nextの最新情報を確認する
L12nextのディスプレイ上に、製品に関するヘルプの2次元コードを表示することができます。
付録
故障かな?と思う前に
L12nextの動作がおかしいと感じられたときは、まず次の項目を確認してください。
ミキシング/録音/再生のトラブル
音が出ない、もしくは非常に小さい
各端子への接続を確認してください。(→接続する)
ゲイン設定やマイクの向き、接続機器の音量設定を確認してください。(→各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット))
MASTER OUTやMONITOR OUTの音量が下がっていないか確認してください。(→全体の音量を調節する、MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する)
各チャンネルの音量を確認してください。(→各チャンネルの音量を調節する)
ファンタム電源の設定を確認してください。(→マイクを接続する)
各チャンネルやマスターのミュート設定を確認してください。(→チャンネルを消音する(ミュート))
パッシブタイプのギターやベースは、MIC/LINE入力端子(1または2)に接続し、
(Hi-Zスイッチ)をONにしてください。(→ギター、ベースを接続する)
モニター音が歪む
レベルメーターが一番上まで点灯していないかを確認してください。点灯している場合は、チャンネルフェーダーやマスターフェーダーで音量を調節してください。(→各チャンネルの音量を調節する、全体の音量を調節する)
(MONITOR OUTノブ(A~D))または
(MONITOR OUTノブ(PHONES))でMONITORの音量を調節してください。(→MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する)
(シグナルインジケーター)が赤色に点灯していないことを確認してください。点灯する場合は、ゲインを調節する(各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット))、接続している機器の音量を小さくする、またはマイクの位置や向きを調節してください。
モニター音が出ない、もしくは非常に小さい
各出力のミックスバランスを確認する。(→SEND A〜Eのミックスバランスを調節する)
モニターの音量、スイッチの設定を確認する(→MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する)
録音できない
microSD カードに空き容量があることを確認してください。
カードスロットにmicroSD カードが正しくセットされていることを確認してください。(→microSDカードをセットする)
オーバーダビングモード時は、チャンネルセレクトキーが赤色に点灯していることを確認してください。
プロジェクトのプロテクトがONになっているときは、OFFにしてください。(→プロテクトをかける)
「Write Error」が表示されて正しく録音できない。/録音停止に異常に時間がかかる
microSDカードは消耗品です。書き込み・消去を繰り返していくうちに速度の低下がみられることがあります。
L12nextでカードの初期化を行うと改善される可能性があります。(→microSDカードを初期化する)
microSDカードの初期化を行っても動作が改善されない場合、microSDカードを交換する事をお勧めします。動作確認済みリストはZOOMのWEBサイトからご確認ください。
動作確認済みmicroSDHC/SDXCカードは特定のmicroSDカードの記録性能を保証するものではありません。このリストは、適切なカードを見つけるためのガイドラインとして提供されています。
再生している音が聞こえない、もしくは小さい
オーバーダビングモード時は、チャンネルセレクトキーが緑色に点灯していることを確認してください。
再生チャンネルのフェーダーを上げ、レベルメーターが点灯していることを確認してください。
内蔵エフェクトがかからない
EFX RETURNフェーダーを上げ、レベルメーターが点灯していることを確認してください。
センドエフェクトセクションのミュート設定を確認してください。
各チャンネルの内蔵エフェクトへの送り量を確認してください。(→内蔵エフェクトを使用する)
MONITOR OUT A~Eの音が出ない、もしくは非常に小さい
各出力のミックスバランスを確認する。(→SEND A〜Eのミックスバランスを調節する)
各出力のボリューム(MONITOR OUTノブ(A~D、PHONES)が上がっていることを確認する。(→MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する、MONITOR OUT端子(PHONES)を設定する)
MONITOR OUT出力切り替えスイッチ(A~D)、MONITOR OUT(PHONES)出力選択キーの設定を確認する。(→MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する、MONITOR OUT端子(PHONES)を設定する)
オーディオインターフェースのトラブル
再生や録音中に音が途切れる
使用しているソフトウェアでオーディオのバッファサイズが調節できる場合は、バッファサイズを大きくする。
USBハブを使用せずに、パソコンのUSBポートに直接L12nextを接続する。
オートスリープ機能などのパソコンの省電力の設定をOFFにする。
再生や録音ができない
L12nextがパソコンに正しく接続されていることを確認する。
使用しているパソコンの[サウンド]の設定で、[ZOOM L12next]が選択されていることを確認する。
使用しているソフトウェアの入出力設定でL12nextが選択されていることを確認する。
(USB AUDIO RETURN 1-2キー)または
(USB AUDIO RETURN 3-4キー)が赤く点灯し、レベルメーターが点灯していることを確認する。(→パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再生音をチャンネル9/10、11/12に入力する)
L12nextを使用しているソフトウェアをすべて終了し、 L12nextとつながっているUSBケーブルを抜き差しする。
その他のトラブル
USB端子をパソコンまたはスマートフォン/タブレットに接続しても認識されない
データ転送に対応したUSBケーブルを使用してください。
L12nextをパソコンまたはスマートフォン/タブレットに認識させるためには、 L12next側で動作モードを選択する必要があります。(→パソコンなどにファイルを転送する )
パソコンの「サウンド」の設定でL12nextが選択できなくても、32-bit float形式に対応しているアプリケーションの「オーディオ」または「入出力」デバイスとしてL12nextを選択することで32-bit floatのオーディオインターフェースとして使用できます。
Windowsで32-bit float形式を使用するには、ドライバが必要です。ドライバはZOOMのWEBサイト(zoomcorp.com/help/l12next)からダウンロードできます。
ブロックダイアグラム
MIDI機能を使ってL12nextをコントロールする
L12nextはパソコンまたはスマートフォン/タブレットからMIDI機能を使ってコントロールすることができます。
また、L12nextは操作に応じたMIDI信号を出力できますので、DAWなどで記録することもできます。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットとの接続については「パソコンやスマートフォン/タブレットを接続する」を参照してください。
コントロールできる機能について
L12nextの機能は以下のコントロールチェンジ・ナンバーとMIDIチャンネルに割り当てられています。
| コントロールチェンジ・ナンバー | MIDIチャンネル | パラメーター | 参照先 | ||
|---|---|---|---|---|---|
| (10進) | (16進) | ||||
| MIDIチャンネルで「※」と表示されているパラメーターは、MIDIチャンネルの設定によってL12nextの各チャンネルごとにコントロールが可能です。「L12nextの各チャンネルに割り当てられているMIDIチャンネルについて」でMIDIチャンネルを確認し、設定を行ってください。 | |||||
| 1 | 0x01 | ※ | COMP | 各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット) | |
| 3 | 0x03 | ※ | USB 1-2、USB 3-4 | パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再生音をチャンネル9/10、11/12に入力する | |
| 8 | 0x08 | ※ | チャンネルセレクトキー | オーバーダブセクション | |
| 10 | 0x0A | ※ | PHASE | 各チャンネルの位相を反転する | |
| 12 | 0x0C | ※ | PAN | 各チャンネルの左右の定位を調節する | |
| 20 | 0x14 | ※ | EQ HIGH | 各チャンネルの音質を調節する | |
| 24 | 0x18 | ※ | EQ MID FREQ | ||
| 26 | 0x1A | ※ | EQ MID | ||
| 28 | 0x1C | ※ | EQ MID Q | ||
| 44 | 0x2C | ※ | EQ LOW | ||
| 46 | 0x2E | ※ | LOCUT | 各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット) | |
| 48 | 0x30 | ※ | MUTE | チャンネルを消音する(ミュート) | |
| 50 | 0x32 | ※ | SOLO | 特定のチャンネルだけを選択してモニターする(ソロ) | |
| 52 | 0x34 | ※ | SEND EFX | 内蔵エフェクトを使用する | |
| 60 | 0x3C | ※ | FADER | 各チャンネルの音量を調節する | |
| 62 | 0x3E | ※ | SEND | A | SEND A〜Eのミックスバランスを調節する |
| 64 | 0x40 | ※ | B | ||
| 66 | 0x42 | ※ | C | ||
| 68 | 0x44 | ※ | D | ||
| 70 | 0x46 | ※ | E | ||
| 78 | 0x4E | 1 | EFX TYPE | 内蔵エフェクトを使用する | |
| 5 | EFX TONE/TIME MSB | ||||
| 6 | EFX TONE/TIME LSB | ||||
| 13 | EFX DECAY/FEEDBACK MSB | ||||
| 14 | EFX DECAY/FEEDBACK LSB | ||||
| 80 | 0x50 | 5 | EFX MUTE | ||
| 9 | EFX SOLO | ||||
| 13 | EFX RETURN FADER | ||||
| 81 | 0x51 | 1 | EFX RETURN | A | 内蔵エフェクトの戻り量を調節する |
| 5 | B | ||||
| 9 | C | ||||
| 13 | D | ||||
| 82 | 0x52 | 1 | E | ||
| 83 | 0x53 | 1 | MONITOR VOLUME | A | MONITOR OUT端子(A〜D)を設定する |
| 2 | B | ||||
| 3 | C | ||||
| 4 | D | ||||
| 5 | E | MONITOR OUT端子(PHONES)を設定する | |||
| 84 | 0x54 | 10 | MASTER MUTE | 全体の音量を調節する | |
| 11 | MASTER FADER | 全体の音量を調節する | |||
| 12 | MASTER COMP | マスターコンプを使用する | |||
| 85 | 0x55 | 16 | MASTER EQ ON | 専用アプリ「L12next Control」からのみ調節できる機能です。 | |
| 86 | 0x56 | 10 | SCENE SAVE | シーンを保存する | |
| 11 | SCENE RECALL | シーンを呼び出す | |||
| 12 | SCENE NUMBER | 1 | シーン機能を使う | ||
| 13 | 2 | ||||
| 14 | 3 | ||||
| 15 | 4 | ||||
| 16 | 5 | ||||
| 87 | 0x57 | 1 | 6 | ||
| 2 | 7 | ||||
| 3 | 8 | ||||
| 4 | 9 | ||||
| 5 | SCENE RESET | ||||
| 10 | REC KEY | 録音する、再生する、録音済みチャンネルのミキシングを行う | |||
| 11 | PLAY KEY | ||||
| 12 | STOP KEY | ||||
| 13 | REW KEY | ||||
| 14 | FF KEY | ||||
| 15 | OVERDUB MODE | ||||
| 89 | 0x59 | 13 | SCENE NUMBER 10 | シーン機能を使う | |
| 14 | SCENE DELETE | シーンを消去する | |||
| 90 | 0x5A | ※ | GAIN | 各チャンネルのゲインを調節する/コンプレッサーを使用する/ノイズを低減する(低域カット) | |
| 92 | 0x5C | 1 | MASTER EQ 1 | ON | 専用アプリ「L12next Control」からのみ調節できる機能です。 |
| 2 | TYPE | ||||
| 3 | FREQ | ||||
| 4 | Q | ||||
| 5 | GAIN | ||||
| 6 | MASTER EQ 2 | ON | |||
| 7 | TYPE | ||||
| 8 | FREQ | ||||
| 9 | Q | ||||
| 10 | GAIN | ||||
| 11 | MASTER EQ 3 | ON | |||
| 12 | TYPE | ||||
| 13 | FREQ | ||||
| 14 | Q | ||||
| 15 | GAIN | ||||
| 16 | MASTER EQ 4 | ON | |||
| 93 | 0x5D | 1 | TYPE | ||
| 2 | FREQ | ||||
| 3 | Q | ||||
| 4 | GAIN | ||||
| 96 | 0x60 | ※ | GAIN BOOST | ゲインをブーストする | |
L12nextの各チャンネルに割り当てられているMIDIチャンネルについて
| チャンネル | MIDIチャンネル |
|---|---|
| 1 | 1 |
| 2 | 2 |
| 3 | 3 |
| 4 | 4 |
| 5 | 5 |
| 6 | 6 |
| 7 | 7 |
| 8 | 8 |
| 9/10 | 9 |
| 11/12 | 11 |
MIDIインプリメンテーションチャート
| 機能 | 送信 | 受信 | 備考 | |
|---|---|---|---|---|
| ベーシックチャンネル | 電源ON時 | 1 - 16 | 1 - 16 | |
| 設定可能 | 1 - 16 | 1 - 16 | ||
| モード | 電源ON時 | Mode 1 | Mode 1 | |
| メッセージ | × | × | ||
| 代用 | ************** | ************** | ||
| ノートナンバー | × | × | ||
| 音域 | × | × | ||
| ベロシティ | ノート・オン | × | × | |
| ノート・オフ | × | × | ||
| アフタータッチ | キー別 | × | × | |
| チャンネル別 | × | × | ||
| ピッチベンド | × | × | ||
| コントロールチェンジ | 1、3、8、10、12 | ○ | ○ | |
| 20 - 21 | ○ | ○ | ||
| 24 - 28 | ○ | ○ | ||
| 44、46、48、50、52 | ○ | ○ | ||
| 60 - 62 | ○ | ○ | ||
| 64、66、68、70、78 | ○ | ○ | ||
| 80 - 86 | ○ | ○ | ||
| 88、90 | ○ | ○ | ||
| 92 - 94 | ○ | ○ | ||
| 96 | ○ | ○ | ||
| プログラムチェンジ | × | × | ||
| 設定可能範囲 | × | × | ||
| エクスクルーシブ | × | × | ||
| コモン | ソング・ポジション | × | × | |
| ソング・セレクト | × | × | ||
| チューン | × | × | ||
| リアルタイム | クロック | × | × | |
| コマンド | × | × | ||
| その他 | ローカルON/OFF | × | × | |
| オール・ノート・オフ | × | × | ||
| アクティブ・センシング | × | × | ||
| リセット | × | × | ||
| モード1: オムニ・オン、ポリ モード3: オムニ・オフ、ポリ | モード2: オムニ・オン、モノ モード4: オムニ・オフ、モノ | ○:あり ×:なし |
仕様
| 入出力チャンネル数 | 入力 | モノラル(MIC/LINE) | 8 |
| ステレオ(LINE) | 2 | ||
| 出力 | MASTER OUT | 1 | |
| MONITOR OUT | 5 | ||
| 入力 | モノラル(MIC/LINE) | 仕様 | XLR/TRS コンボジャック(XLR:2番HOT TRS:TIPホット) |
| 入力ゲイン | PAD OFF:+16~+60 dB PAD ON:-10~+34 dB Hi-Z ON:+0~+44 dB(@ゲインブーストOFF時) | ||
| 入力インピーダンス | XLR:4.6 kΩ以上 TRS:4.6 kΩ /1M Ω(Hi-Z機能 ON) | ||
| 最大入力レベル | PAD OFF:-2 dBu(@0 dBFS) PAD ON:+24 dBu(@0 dBFS) | ||
| ファンタム電源 | +48 V | ||
| ステレオ(LINE) | 仕様 | TSフォンジャック(アンバランス) | |
| 最大入力レベル | +14 dBu | ||
| 出力 | MASTER OUT | 仕様 | XLRジャック(バランス) |
| 最大出力レベル | +14.5 dBu | ||
| 出力インピーダンス | 200 Ω | ||
| MONITOR OUT | 仕様 | 標準ステレオフォンジャック | |
| 最大出力レベル | 42 mW + 42 mW @60 ohm | ||
| 出力インピーダンス | 55 Ω | ||
| バス | MASTER | 1 | |
| MONITOR | 5 | ||
| SEND EFX | 1 | ||
| チャンネルストリップ | COMP | ||
| LOCUT | 40~600 Hz、12 dB/OCT | ||
| EQ | HIGH:10 kHz、±15 dB、シェルビング MID:100 Hz~8 kHz、±15 dB、ピーキング LOW:100 Hz、±15 dB、シェルビング | ||
| PHASE | |||
| レベルメーター | 8セグメント | ||
| センドエフェクト | 16タイプ | ||
| レコーダー | 最大同時録音トラック数 | 14 | |
| 最大同時再生トラック数 | 12 | ||
| 録音フォーマット | 各トラック:WAV 44.1/48/96 kHz、 16/24-bit、モノラル/ステレオ WAVフォーマット マスタートラック:WAV 44.1/48/96 kHz、 16/24-bit/32-bit float、ステレオWAVフォーマット | ||
| 記録メディア | SDHC規格対応カード 4 GB~32GB(Class 10以上) SDXC規格対応カード 64 GB~1TB(Class 10以上) | ||
| オーディオインターフェース | 入出力数 | 録音:14チャンネル 再生:4チャンネル | |
| サンプリング周波数 | 44.1/48/96 kHz | ||
| ビット深度 | 24-bit/32-bit float | ||
| インターフェース | USB2.0 | ||
| カードリーダー | クラス | マスストレージクラス USB2.0 High Speed | |
| サンプルレート | 44.1/48/96 kHz | ||
| 周波数特性 | 周波数特性(44.1 kHz):-1.0 dB:20 Hz~20 kHz 周波数特性(96 kHz):-3.0 dB:20 Hz~40 kHz | ||
| 入力換算ノイズ | 実測:EIN -128 dB(IHF-A) @+60 dB、 150 Ω input | ||
| 表示 | OLED(128 x 64 ドット) | ||
| 電源 | ACアダプター(ZOOM AD-19): DC5 V/1 A | ||
| 消費電力 | 最大 16 W | ||
| 外形寸法 | 445 mm (W) × 285 mm (D) × 73 mm (H) | ||
| 質量 (本体のみ) | 2.40 kg | ||
※ 0 dBu = 0.775 Vrms
