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オペレーションマニュアルについて
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H4essentialの概要
録音から編集まで高音質を実現
H4essentialはデュアルADコンバータ回路の搭載と32-bit float WAVファイルへの対応により、録音からDAWなどのソフトウェアでの編集に至るまで最高な音の品質を保つことができます。
H4essentialではINPUT 1、INPUT 2端子のみデュアルADコンバータ回路を搭載しています。
録音
デュアルADコンバータ回路により、ゲイン調節なしで大きな音から小さな音まで録音が可能です。
DAWなどのソフトウェアでの編集
32-bit float WAVファイル形式で録音されるので、録音時の音質が編集時も保たれます。
デュアルADコンバータ回路について
H4essentialは1つのインプット回路に対し、入力ゲインの異なる2つのADコンバータを搭載しています。この仕組みにより、従来必要不可欠であった録音時のゲイン調節を行わずに高品質な録音を行うことが可能です。
H4essentialではINPUT 1、INPUT 2端子のみデュアルADコンバータ回路を搭載しています。
圧倒的なダイナミックレンジを実現
2つのADコンバータを組み合わせることで、1つのADコンバータでは実現できなかった幅広いダイナミックレンジを実現しています。
2つのADコンバータの切り替え
H4essentialは2つのADコンバータのデータを常に監視し、最適な録音結果が得られるように自動でADコンバータの選択を行います。
32-bit float WAVファイルについて
32-bit float WAVファイルは、従来の16/24-bit WAVファイルに比べて以下のような特長があります。
これらの特長により、録音後のDAWなどのソフトウェアでの編集でも録音時の音の品質を保つことができます。
解像度の違い
32-bit float WAVファイルは、小さな音でも高い解像度を保つことができるという特長を持っています。そのため録音後に小さな音を大きくする編集を行っても音の品質が失われません。
■ 16/24-bit WAV | |||
音量を上げる | 解像度が低い |
■ 32-bit float WAV | |||
音量を上げる | 解像度が高い |
クリップの違い
32-bit float WAVファイルは、録⾳後の編集によりH4essentialの出⼒やDAWアプリケーションでクリップしたように聴こえる波形もWAVデータはクリップしていないので、⾳量を下げることでクリップの無い波形に復元することができます。
■ 16/24-bit WAV | |||
クリップして録音 | 音量を下げる | クリップしたまま |
■ 32-bit float WAV | |||
クリップして録音 | 音量を下げる | クリップしていない |
各部の役割
本体正面/背面
■ 本体正面 | ■ 本体背面 |
- 内蔵XYマイク
- 指向性マイクを交差させて配置したステレオマイクです。自然な奥行きと広がりをもった立体的なサウンドで録音できます。
- ディスプレイ
- 各種情報を表示します。
- MIXERキー
- ミキサー画面を表示します。
- STOPキー
- 録音/再生を停止します。
- REWキー
- 再生/一時停止中に、前のファイル/ファイルの先頭/前のマークに移動します。
長押しすると、早戻しします。
- トラックキー/ステータスインジケーター
- 対応するトラックのオン/オフを設定します。オンの場合、ステータスインジケーターは⾚⾊に点灯します。
- RECキー/インジケーター
- 録音を開始します。録音中はインジケーターが点灯します。
録音中に押すと、録音を停止します。
- PLAY/PAUSEキー
- ファイルの再生または一時停止を行います。
- FFキー
- 再生/一時停止中に、次のファイル/次のマークに移動します。
長押しすると、早送りします。
- スピーカー
- ファイルを再生すると、ここから音声が出力されます。
PHONE/LINE OUT端子にヘッドフォンが接続されていると、スピーカーから音声は出力されません。
- 三脚取り付けネジ穴
- 三脚などにH4essentialを取り付けるために使用します。
- 電池カバー
- 単三電池の取り付け/取り外しを⾏うときに開けます。(→電池を入れる )
本体左側面/右側面
■ 本体左側面 |
■ 本体右側面 |
- MIC/LINE IN端子(プラグインパワー対応)
- 外部マイクを使用して録音できます。
プラグインパワー方式のマイクを使用することができます。
- PHONE/LINE OUT端子
- ステレオミニジャックを使用して、ヘッドフォンや外部機器に音声を出力します。
- VOLUME
- 内蔵スピーカーやヘッドフォン、外部機器への出力を調節します。
- microSDカードスロット
- microSDカードを挿入します。
- セレクトダイヤル
- 各画⾯で項⽬を選択します。
- ENTERキー
- セレクトダイヤルで選択した項⽬を決定します。
- USB端子(Type-C)
- パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続してファイル転送機能を使用したり、H4essentialをオーディオインターフェースとして使用できます。
USBバスパワー動作に対応しています。
- REMOTE端⼦
- 専⽤無線アダプター(ZOOM BTA-1など)を接続します。
スマートフォン/タブレット⽤アプリケーション「H4essential Control」を使って、スマートフォン/タブレットからワイヤレスでH4essentialを操作できます。
また、Timecode Systems社のUltraSync BLUEを使って、H4essentialにSMPTEタイムコードを⼊⼒することもできます。
- 電源/HOLDスイッチ
- 電源をON/OFFしたり、キー操作を無効にします。
本体前面
- INPUT 1、INPUT 2端子
- マイクや楽器を接続します。XLR/TRSプラグに対応しています。
XLRプラグを外すときは、端子のロック解除ボタンを押しながら抜いてください。
表示される画面について
ここではH4essentialのディスプレイに表示される画面について説明します。
ホーム画面
H4essentialの電源を入れたときにディスプレイに表示される画面です。録音状況や入力される信号の波形など、H4essentialの状態を表示します。
- ステータスアイコン
- 録音状況をアイコンで表示します。
:停止中
:録音中
- 録音経過時間
- 現在の録音経過時間を表示します。
- 録音可能時間
- 現在の録⾳可能時間を表⽰します。
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 波形表示(内蔵XYマイク、INPUT 1/2)
- H4essentialに入力される信号の波形を表示します。録音中は波形が赤で表示されます。
入力の種類は各波形表示の左端に表示されます。
MIC L:内蔵XYマイクのL
MIC R:内蔵XYマイクのR
1:INPUT 1
2:INPUT 2
トラックがOFFの場合はミュートアイコンが表示されます。(→録音するトラックを有効にする)
- メニューバー
- 簡単な操作で⼊出⼒設定や録⾳設定、本体設定などを⾏う各種設定画⾯へと移動できるよう、各種設定項⽬をアイコンで表⽰しています。
でアイコンを選択し、を押すと下記操作を行うことができます。
■ 録音待機中
「FILE LIST」: microSDカード内のファイルを確認することができるファイルリスト画面を表⽰します。(→ファイルリスト画面)
「INPUT」:⼊⼒に関する設定画⾯を表⽰します。(→入力設定をする)
「OUTPUT」:出⼒に関する設定画⾯を表⽰します。(→出力設定をする)
「REC」:録音に関する設定画⾯を表⽰します。(→録音の設定をする )
「SD CARD」:microSDカードに関する設定画⾯を表⽰します。(→microSDカードを管理する)
「USB」:H4essentialをパソコンまたはスマートフォン/タブレットに接続して、microSDカード内のファイルの確認や移動をしたり、オーディオインターフェースの設定画⾯を表⽰します。(→microSDカードを管理する、オーディオインターフェースとして使用する)
「SYSTEM」: ⽇時設定やディスプレイ設定など各種本体設定画⾯を表⽰します。(→各種設定を行う)
■ 録音中
「MARK」: 録⾳中のファイルにマークを付加します。(→録音中にマークを付加する)
「OUTPUT」:出⼒に関する設定画⾯を表⽰します。(→出力設定をする)
「TRASH」: 録⾳中のファイルをTRASHフォルダに移動します。(→録音中のファイルをTRASHフォルダーに移動する)
再生画面や各種設定画面を表示しているときは、を押すとホーム画面に移動できます(一部画面をのぞく)。
再生画面
ホーム画面表示中にで再生を開始すると、ディスプレイに表示される画面です。
再生時間や録音ファイルの波形など、H4essentialの再生状態を表示します。
- ステータスアイコン
- 再生状況をアイコンで表示します。
:再生中
:一時停止中
:早戻し中
:早送り中
- 再生時間
- 再生開始から経過した時間を表示します。
- ファイルの長さ
- 現在再生中のファイルの長さを表示します。
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 波形表示(MIC(内蔵XYマイク)、INPUT 1/2)
- 再⽣している録⾳ファイルの波形を表⽰します。再⽣済みの波形は緑⾊で表⽰されます。
また、マークの位置を確認することもできます。(→録音中にマークを付加する )
入力の種類は各波形表示の左端に表示されます。
L:内蔵XYマイクのL
R:内蔵XYマイクのR
1:INPUT 1
2:INPUT 2
トラックがOFFの場合は、波形がグレーで表示されます。
- マークバー
- 再生するファイルに付加されたマークが表示されます。
- メニューバー
- 簡単な操作で出⼒設定やリピート設定など⾏う各種設定画⾯へと移動できるよう、各種設定項⽬をアイコンで表⽰しています。
でアイコンを選択し、を押すと下記操作を⾏うことができます。
「FILE LIST」: microSDカード内のファイルを確認することができるファイルリスト画⾯を表⽰します。(→ファイルリスト画面)
「AB REPEAT」:リピート再⽣の開始位置と終点位置を設定します。(→指定した範囲を繰り返し再生する(A-Bリピート))
「OUTPUT」:出⼒に関する設定画⾯を表⽰します。(→出力設定をする)
「EXPORT」:再⽣しているファイルの形式などを変更してファイルを書き出します。(→ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート))
「TRASH」: 再⽣中のファイルをTRASHフォルダに移動します。(→再生中のファイルをTRASHフォルダーに移動する)
ファイルリスト画面
ホーム画面、再生画面表示中にで「FILE LIST」を選択してを押すと表示されます。
microSDカード内のファイルがディスプレイにリスト表示され、microSDカードの内容確認やファイルの再生、TRASHフォルダへの移動などを行います。
- で選択してを押すと、ホーム画面 または再生画面 に戻ります。
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- ステータスアイコン
- 再生状況をアイコンで表示します。
:再生中
:一時停止中
:早戻し中
:早送り中
- 再生時間
- 再生開始から経過した時間を表示します。
- ファイルの長さ
- 現在選択中のファイルの長さを表示します。
- ファイルリスト
- microSDカード内のファイルをリスト表示します。
でファイルを選択できます。
ファイルが多くディスプレイ内に収まりきらないときは、右端にスクロールバーが表示されます。
でファイルを選択してを押すと、画面下部にメニューバーが表示されます。
メニューバー
で設定項⽬を選択し、を押すと下記操作を⾏うことができます。
「TRASH」: 選択中のファイルをTRASHフォルダに移動します。(→再生中のファイルをTRASHフォルダーに移動する)
「BACK」:メニューバーが消え、再びファイルを選択できます。
を押すと、ホーム画面に戻ります。
ミキサー画面
を押すと表示されます。
各入力音声や、各トラックの再生音の音量バランスを調節します。
- ステータスアイコン
- 再生状況をアイコンで表示します。
:録音中
:録音停止中
:再生中
:再生一時停止中
:早戻し中
:早送り中
- 録音経過時間/再生時間
- 録音時:現在の録⾳経過時間を表⽰します。
再生時:再生開始から経過した時間を表示します。
- 録音可能時間/ファイルの長さ
- 録音中:現在の録⾳可能時間を表⽰します。
再生中:現在再生中のファイルの長さを表示します。
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 音量設定値表示
- 各トラックごとの⾳量設定値を表⽰します。
- レベルメーター
- 各トラックごとのモニターレベルをレベルメーター表⽰します。
- トラックステータス
- トラック名とステータスを表⽰します。
:トラック1がON
:トラック1がOFF
各トラックの音量設定値調節中は、トラック名の代わりに設定値が数字で表示されます。
トラックがOFFの場合は、レベルメーター表示部にミュートアイコンが表示されます。(→録音するトラックを有効にする)
- ステレオミックストラック
- ステレオミックスされたモニターレベルをレベルメーター表示します。
- 再生ファイル名
- 再生時は、再生ファイル名を表示します。
入力設定画面
入力に関する設定を行う画面です。
で設定項目や設定値を選択して、を押して決定します。
- 設定を行う入力名
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 設定項目/設定値
- メニューバー
- 設定する入力をアイコンで表⽰しています。
で入力を選択してを押すと、選択した入力の設定を行うことができます。
「MIC」: 内蔵XYマイクを設定します。
「Input 1」、「Input 2」: Input 1、2を設定します。
「EXIT」:ホーム画面 に戻ります。
その他設定画面
出力、録音、SDカード、USB、本体に関する設定を行う画面です。
で設定項目や設定値を選択して、を押して決定します。
- で選択してを押すと、 ホーム画面に戻ります。
- 設定画面のタイトル
- 電池残量表示
- 電池動作時に表示します。電池の残量が少なくなった場合は、電池を交換するか(→電池を入れる)、ACアダプター(→ACアダプターを接続する)またはモバイルバッテリー(→その他の電源について)を接続してください。
- 設定項目
録音の流れ
以下のような流れで録音を行います。
| |
| |
|
準備する
microSDカードをセットする
電源をセットする
H4essentialはUSB端子に接続された電源(ACアダプター、USBバスパワー、モバイルバッテリー)、電池のいずれかで動作することができます。
電源はUSB端子に接続された電源>電池の順に優先されます。
電池を入れる
H4essentialを電池で駆動する場合は、単三電池を2本使用します。
アルカリ乾電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム乾電池のいずれかを使用してください。
電池残量を正確に表示するために、使用している電池の種類を正しく設定してください。(→電池の種類を選択する)
電池残量がなくなったときは、すぐに電源をOFFにし、新しい電池と交換してください。電池残量は電池で動作中常に表示されます。
ACアダプターを接続する
USB端子(Type-C)に専用のACアダプター(AD-17)のケーブルを接続して、ACアダプターをコンセントに接続します。
その他の電源について
USB端子(Type-C)にパソコンを接続すると、USBバスパワーでH4essentialを駆動することができます。また、市販の5 Vモバイルバッテリーで駆動させることもできます。
入力機器を接続する
内蔵XYマイクについて
H4essentialでは、2基のマイクユニットをハの字型に 設置したX/Yステレオ方式を採用しています。
左右のダイヤフラムを内側に向かい合わせることで、ワイドな収⾳範囲をカバーしながらセンター定位の⾳源もしっかりと捉えることが可能です。
また、収⾳ポイントがほぼ同⼀になるため、L/Rのチャンネル間に位相差が⽣じることもありません。
⾃然な奥⾏きと広がりを持った⽴体的なサウンドで、特定の⾳源を狙った近〜中距離の録⾳に最適です。
例:ソロ演奏、室内楽、ライブリハーサル、フィールドレコーディングなど
INPUT 1、2にマイクなどを接続する
H4essentialは内蔵XYマイクからの入力の他に、INPUT 1、2やプラグインパワー対応のMIC/LINE IN端子からの⼊⼒を備えており、、合わせて最大4チャンネルの入力が可能です。
INPUT 1、2にはマイクやミキサーなどを接続することができます。
マイクの接続
ダイナミックマイク、コンデンサーマイクを接続する場合は、XLRプラグをINPUT 1、2に接続します。
コンデンサーマイクにはファンタム電源(+48 V)を供給することもできます。(→ファンタム電源を設定する )
マイクを取り外すときは、端子のロック解除ボタンを押しながらXLRプラグを抜いてください。
ラインレベルの機器の接続
ミキサーなどのライン機器を接続する場合は、TRSプラグをINPUT 1、2に接続します。
ファンタム電源(+48 V)を供給することもできます。(→ファンタム電源を設定する )
パッシブタイプのギターやベースの⼊力には対応していません。この場合は、ミキサーやエフェクターを通して接続してください。
H4essentialは⼊⼒信号を扱いやすいレベルにするために、⼊⼒端⼦に接続するプラグに応じた⼊⼒レベル設定を⾏います。
マイクレベル機器を接続する場合はXLRプラグを使⽤してください。
ラインレベル機器を接続する場合はTRSプラグを使⽤してください。
MIC/LINE IN端子にラベリアマイクなどを接続する
H4essentialには外部マイクやライン機器を接続できるMIC/LINE IN端子が用意されています。
プラグインパワーの設定を「オン」にすることで、プラグインパワー対応のマイクに電源を供給することもできます。(→プラグインパワーを使用する)
MIC/LINE IN端子を使用する場合、内蔵XYマイクを使用することはできません。
接続例
場面に応じて次のような録音ができます。
弾き語り演奏の録音の場合
H4essentialの内蔵XYマイクを使用して楽器の演奏音を録音し、外部マイクを使用してボーカルの音声を録音します。
コンサート録音の場合
H4essentialの内蔵XYマイクを使用して演奏音や歓声を録音し、ミキサーでミキシングされたステレオ音声や、各チャンネル音声を個別に録音します。
ポッドキャスティングでライブストリーミングする場合
H4essentialと外部マイクを使用して、リアルタイムで音声を配信します。(→オーディオインターフェースとして使用する )
リアルタイムで音声を配信しながら、H4essentialでの録音を同時に行うこともできます。(→オーディオインターフェースとして使用しながらH4essential本体にも録音する場合は )
動画撮影する場合
H4essentialとカメラを使用して、音声と映像を同時に収録します。
H4essentialの内蔵XYマイクで録音する場合、机の上にH4essentialを直接置くと反射音が干渉してサウンドが不鮮明になる原因になります。三脚などを使用して、机から離して設置することをお勧めします。また机の反射音を抑えるには、ハンカチなどを敷くのも効果的です。
電源をON/OFF する
電源を入れる
電源を切る
ガイド音を設定する(初回起動時)
ご購入後初めて電源をON にした場合、またはH4essentialを工場出荷時の状態に戻したときは、ディスプレイにガイド音の設定画面が表示されますので、ガイド音を設定します。
表示言語を設定する(初回起動時)
ご購入後初めて電源をON にした場合、またはH4essentialを工場出荷時の状態に戻したときは、ガイド音を設定した後に表示言語の設定画面が表示されますので、ディスプレイに表示される言語を設定します。
日付形式を設定する(初回起動時)
ご購入後初めて電源をON にした場合、またはH4essentialを工場出荷時の状態に戻したときは、表示言語を設定した後に日付形式の設定画面がディスプレイに表示されますので、日付形式を設定します。
録⾳ファイルに記録される日付は、ここで選択した日付形式で記録されます。
日時を設定する(初回起動時)
ご購入後初めて電源をON にした場合、またはH4essentialを工場出荷時の状態に戻したときは、日付形式を設定した後に日時の設定画面がディスプレイに表示されますので日時を設定します。日時は録音ファイルに記録されます。
電池の種類を選択する(初回起動時)
ご購入後初めて電源をON にした場合、またはH4essentialを工場出荷時の状態に戻したときは、日時を設定した後に電池の種類の設定画面がディスプレイに表示されますので、ディスプレイに電池残量を正確に表示するために、H4essentialで使⽤する電池の種類を正しく選択します。
誤操作を防止する(ホールド機能)
誤操作を防止するために、ホールド機能を使用してH4essentialのキー操作を無効にできます。
入力設定をする
録音するトラックを有効にする
録⾳するトラックをMIC(内蔵XYマイク)、INPUT 1、2の中から選択します。
ステレオリンクされているトラックは、どちらかのキーを押すことで両方のトラックを選択できます。
内蔵XYマイクの入力をモノラルに変更する
内蔵XYマイクの入力を1つにミックスしてモノラル音声として扱います。
プラグインパワーを使用する
プラグインパワーに対応しているマイクをMIC/LINE IN端子に接続する場合は、次の設定を行います。
ファンタム電源を設定する
H4essentialのINPUT 1、2はファンタム電源に対応し、+48 Vの電源を供給できます。ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを接続したときは、ファンタム設定をONにしてください。
各入力ごとにON/OFFできます。
ノイズを軽減する(低域カット)
低域をカットして、⾵雑音やボーカルのポップノイズなどを軽減できます。
ステレオリンクを設定する
ステレオリンクすることにより、INPUT 1、2の⼊⼒信号をステレオ⾳声として扱うことができます。
MSステレオ録音時のサイドレベルを設定する
H4essentialはMSステレオ録音に対応しています。
Midマイクは正⾯中央の⾳を、Sideマイクは左右の⾳をとらえ、ステレオに変換して録音します。このときSideマイクの録⾳レベルを調節することでステレオ幅を調整することができます。
H4essentialでは入力信号が「MS」設定されている⼊⼒に対して、録⾳前にサイド(Side)レベルを設定でき、その⼊⼒⾳のステレオ幅を調節することができます。
出力設定をする
内蔵スピーカーやヘッドフォン、外部機器への出力設定をします。
外部機器と接続するときは外部機器の⼊力ゲインを最小にし、外部機器の外部マイク端子とH4essentialのPHONE/LINE OUT端子をオーディオケーブルで接続してください。
外部機器への出力が不要なときは、接続ケーブルをPHONE/LINE OUT端子端子から外しておくと、電池持続時間を長くすることができます。
出力レベルの調節方法を変更する
出力レベルの調節方法を変更します。
外部機器と接続する場合など操作で⾳量が変わってほしくない場⾯では、「固定」を選択すると「固定レベルを調節する」で設定した一定のレベルで音声を出力できます。
固定レベルを調節する
録音する
H4essentialで録⾳すると、選択されたすべてのトラックが個別に録⾳されます。またすべての信号をミックスしてステレオ化したステレオファイルも同時に録⾳されます。
ステレオファイルは、ミキサー画面で調節したバランスで録音されます。(→各⼊⼒音のモニターバランスを調節する )
ミックスされたステレオファイルが作成されるのはサンプルレートが44.1 kHz、48 kHzの場合のみです。サンプルレートが96 kHzの場合はミックスされたステレオファイルは作成されません。ミックスされた96 kHzのステレオファイルを作成したい場合は、「2 mix」でエクスポートを⾏ってください(ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート))。
録音されるファイルについて詳しくは、「H4essentialのフォルダー・ファイル構成 」を参照してください。
⼊力音をモニターする
ヘッドフォンなどを使⽤して⼊力音をモニターし、⾳量を調節します。
各⼊⼒音のモニターバランスを調節する
H4essentialはミキサー画面で各入力のモニターバランスを調節することができます。また、⼊⼒⾳やそれらがステレオミックスされた信号の⾳量をレベルメーターで確認することができます。
⾳量が異なる複数の⼊⼒⾳をモニターする際に便利な機能です。
録音の設定をする
サンプルレートを設定する
録⾳するファイルのサンプルレートを設定します。
時間をさかのぼって録音する(プリ録音)
⼊力信号を常に一定時間蓄えておくことにより、操作によって録⾳開始した時点から最大2秒までさかのぼって録音(プリ録音)できます。
操作が遅れてしまった場合などに役に立ちます。
ミキサー画面で調節したレベルで録音する
録音する入力のレベルは、入力した音声のままのレベル、またはミキサー画面で調節したレベルのどちらかを選択することができます。
録音開始トーンを有効にする
録⾳開始時に、PHONE/LINE OUT端子から0.5秒間のトーン信号(録音開始トーン)を鳴らすことができます。
録音開始トーンは録音ファイルにも書き込まれるため、動画の音声をH4essentialで録音する場合、カメラ側にH4essentialの出力信号を⼊力しておくことで、動画との位置合わせが簡単になります。
録音ファイルにメタデータ(iXMLチャンク)を書き込む
さまざまな関連情報(メタデータ)が記録されるiXMLチャンクを、録音するファイルに書き込むことができます。
録音する
録音中にマークを付加する
録音中のファイルをTRASHフォルダーに移動する
録⾳中のファイルをTRASHフォルダーに移動することができます。録⾳が失敗したなと感じた場合などに便利な機能です。
再生する
再生する
各トラックの音量バランスを調節する
出力設定をする
再生時の音量を自動調整する
「オーディオノーマライゼーション」の設定をONにすると、録音レベルの大きさにかかわらず、再生音量をそろえることができます。
再生速度を変更する
再⽣速度を変更できます。
指定した範囲を繰り返し再生する(A-Bリピート)
指定した2点間を繰り返し再⽣できます。
「AB REPEAT」で指定した範囲はエクスポート時に反映することもできます。(→ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート) )
再生中にA点(再生開始地点)やB点(再生終了地点)を移動するとリアルタイムで再生開始/終了位置が変わるため、再生音を確認しながら設定が行えます。
ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート)
H4essentialで録⾳可能な形式は32-bit floatのみですが、録⾳済みのファイルを別の形式に変換して書き出すことができます。
パソコンやスマートフォン/タブレットにH4essentialで録⾳したファイルを取り込む際に、お使いのアプリケーションが32-bit float形式に対応していない場合などに便利です。
また、書き出すトラックを指定したり、トリミングをして必要な箇所のみ書き出したり、ノーマライズ処理を行なって録⾳ファイルの⾳量を最適化することもできます。
再生中のファイルをTRASHフォルダーに移動する
再生中のファイルをTRASHフォルダーに移動することができます。
ファイルを管理する
H4essentialで作成されたファイルはmicroSDカードに保存されます。
microSDカード内の録音ファイルを確認したり削除をすることができます。
H4essentialのフォルダー・ファイル構成
フォルダー・ファイル構成
H4essentialで録音すると、microSDカードに次のようなファイルが作成されます。
- ファイルフォルダー
- 録音を行うたびに作成されます。ファイルフォルダー名は「日付_時間」となります。
作成されたモノ/ステレオファイルが保存されます。
- 録音ファイル
- H4essentialで録音したファイルはmicroSDカードのファイルフォルダーに保存されます。
録音ファイル名については「録音ファイル名について」を参照してください。
各トラックのファイル、各トラックをステレオミックスしたステレオファイルが保存されます。
「MIC」(内蔵XYマイク)入力設定の「モノミックス」が「OFF」の場合、またINPUT 1/2がステレオリンク設定されている場合は、ステレオファイルが作成されます。その他の場合にはモノファイルが作成されます。(→内蔵XYマイクの入力をモノラルに変更する 、ステレオリンクを設定する )
- Exportフォルダー
- ファイルのエクスポートを実行すると作成されます。エクスポートにより書き出されたファイルはExportフォルダー内に保存されます。(→ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート) )
- Exportファイル
- ファイルのエクスポートを行った場合に作成されるファイルは、Exportフォルダー内にエクスポートを行なったファイルと同名のフォルダに保存されます。(→ファイルの形式を変更して書き出す(エクスポート))
- TRASHフォルダー
- H4essentialにSDカードを挿入することで自動的にTRASHフォルダが作成されます。TRASHフォルダに移動する操作を⾏ったファイルはTRASHフォルダー内に保存されます。(→録音中のファイルをTRASHフォルダーに移動する、再生中のファイルをTRASHフォルダーに移動する)
また、TRASHフォルダー内のファイルは、まとめて削除することができます。(→TRASHフォルダーのファイルを削除する)
録音ファイル名について
ファイル名は以下の形式で記録されます。
ファイル名の例 | 説明 |
---|---|
|
ファイルサイズが2GBを超えると、自動的に新しいファイル/ファイルフォルダーが作成され録音が継続されます。このとき新しく作成されるファイル/ファイルフォルダーの名前は、継続時の「日付_時間」の数値となります。
すべてのトラックをステレオミックスしたファイルは、サンプルレートが44.1 kHzまたは48 kHzに設定されているときのみ作成されます。(→サンプルレートを設定する)
ファイルを確認する
オーディオインターフェースとして使用する
H4essentialへの⼊⼒信号をパソコンまたはスマートフォン/タブレットに送ることができ、パソコンまたはスマートフォン/タブレットの再⽣信号をH4essentialから出⼒することができます。
また、H4essentialをオーディオインターフェースとして使用中もH4essentialで録音することができます。
Macまたはスマートフォン/タブレットで使用する場合、ドライバは必要ありません。
Windowsで使用する場合はドライバが必要です。
Windowsの場合
パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する
入力設定やモニター調整をする
H4essentialをオーディオインターフェースとして使用する場合は、レコーダーとしての使用時と同様の入力設定やモニター調整ができます。
以下の参照先をご覧になり、入力設定やモニター調整を行なってください。
参照先 | 説明 |
---|---|
「録音するトラックを有効にする」 | 入力をMIC(内蔵XYマイク)、INPUT 1、2の中から選択します。 |
「内蔵XYマイクの入力をモノラルに変更する」 | 内蔵XYマイクの入力を1つにミックスしてモノラル音声として扱います。 |
「プラグインパワーを使用する」 | プラグインパワーに対応しているマイクをMIC/LINE IN端子に接続する場合の設定を行います。 |
「ファンタム電源を設定する」 | INPUT 1、2はファンタム電源に対応し、+48 Vの電源を供給できます。ファンタム電源が必要なコンデンサーマイクを接続したときは、ファンタム設定をONにしてください。 各入力ごとにON/OFFできます。 |
「ノイズを軽減する(低域カット)」 | 低域をカットして、⾵雑音やボーカルのポップノイズなどを軽減できます。 各入力ごとに設定できます。 |
「ステレオリンクを設定する」 | ステレオリンクすることにより、⼊⼒信号をステレオ⾳声として扱うこともできます。 ステレオ設定の場合は、INPUT 1がLチャンネル、INPUT 2がRチャンネルとなります。 MSステレオ設定の場合は、INPUT 1がMid信号、INPUT 2がSide信号となります。Midは正⾯中央の⾳を、Sideは左右の⾳をとらえ、サイドレベルを調節することによって、ステレオ幅を変更することができます。 |
「MSステレオ録音時のサイドレベルを設定する」 | MSステレオ設定されている⼊⼒に対して、録⾳前にサイドレベルを設定でき、その⼊⼒⾳のステレオ幅を調整することができます。 |
「⼊力音をモニターする」 | ヘッドフォンなどを使⽤して⼊力音をモニターし、⾳量を調節します。 |
「各⼊⼒音のモニターバランスを調節する」 | ミキサー画面で⼊⼒⾳のモニターバランスを調整することができます。また、⼊⼒⾳やそれらがステレオミックスされた信号の⾳量をレベルメーターで確認することができます。 |
出力設定をする
出力レベルを調節する
オーディオインターフェース使用時に、PHONE/LINE OUT端子から出力するヘッドフォンや外部機器へのライン出力レベルを調節できます。
操作について詳しくは、「出力設定をする」を参照してください。
録音される音声とUSB端子から出力される音声のレベルには影響しません。
USB出力レベルを調節する
パソコンやスマートフォン/タブレットに出力するUSB出力レベルを調節します。
ループバックを設定する
パソコンやスマートフォン/タブレットの再生音とH4essentialへの入力音をミックスして、もう一度パソコンやスマートフォン/タブレットに送る(ループバック)ことができます。
パソコンで再生した音楽にナレーションをつけてパソコンで録音したり、ストリーム配信することができます。
オーディオインターフェースとして使用しながらH4essential本体にも録音する場合は
「パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する」でモードを「オーディオ I/F+録音」に設定すると、オーディオインターフェースとして使用しながらH4essential本体にも録音することができます。その場合は、レコーダーとしての使用時と同様の録音設定ができます。
以下の参照先をご覧になり、録音設定を行ってください。
参照先 | 説明 |
---|---|
「時間をさかのぼって録音する(プリ録音) 」 | ⼊力信号を常に一定時間蓄えておくことにより、操作によって録⾳開始した時点から最大2秒までさかのぼって録音(プリ録音)できます。 |
「ミキサー画面で調節したレベルで録音する 」 | 録音する入力のレベルは、入力した音声のままのレベル、またはミキサー画面で音量バランスを調整したレベルのどちらかを選択することができます。 |
「録音開始トーンを有効にする 」 | 録⾳開始時に、PHONE/LINE OUT端子から0.5秒間のトーン信号(録音開始トーン)を鳴らすことができます。 |
「録音ファイルにメタデータ(iXMLチャンク)を書き込む 」 | さまざまな関連情報(メタデータ)が記録されるiXMLチャンクを、録音するファイルに書き込むことができます。 |
「パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する」でモードを「オーディオ I/F+録音」に設定中はH4essential本体のサンプルレートを変更できません。サンプルレートを変更する場合は、パソコンまたはスマートフォン/タブレットとの接続を解除し、「サンプルレートを設定する 」でサンプルレートを変更してください。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットとの接続を解除する
パソコンなどにファイルを転送する
H4essentialをパソコンまたはスマートフォン/タブレットに接続して、microSDカード内のファイルの確認や移動ができます。
パソコンまたはスマートフォン/タブレットと接続する
パソコンまたはスマートフォン/タブレットとの接続を解除する
microSDカードを管理する
microSDカードを初期化する
microSDカードの性能を最大限に発揮させるため、H4essential用に初期化します。
microSDカードをテストする
microSDカードの書き込み速度が、H4essentialで録音したデータを保存するのに問題ない性能かテストします。
短時間で行うクイックテストと、microSDカードの全領域を検査するフルテストがあります。
クイックテストを行う
フルテストを行う
TRASHフォルダーのファイルを削除する
TRASHフォルダーに移動したファイルを削除して、TRASHフォルダーを空にします。
タイムコードを使う
タイムコードについて
Timecode Systems社のUltraSync BLUEを使用することで、H4essentialにSMPTEタイムコードを⼊力できます。
タイムコードとは、映像や⾳声を記録するとき、そのデータに書き込まれる時間情報です。ビデオ編集や周辺機器の制御、映像と⾳声の同期などの目的に使⽤します。
オーディオインターフェース動作時(→オーディオインターフェースとして使用する)はTimecode Systems社のUltraSync BLUEを使⽤できません。
H4essentialは「H4essential Control」とUltraSync BLUEを同時に接続することはできません。
タイムコードを使用した編集
映像データ、音声データ共にタイムコードが記録されていると、ノンリニア編集ソフトウェアで編集する際に、時間軸上の配置とお互いの同期が容易になります。
|
タイムコードを入力する
Timecode Systems社のUltraSync BLUEでタイムコードを発信し, H4essentialとビデオカメラの両方でタイムコードを受信することによって、⾳声データと映像データにそれぞれタイムコードを記録します。
タイムコードはBluetooth経由で送受信されます。
UltraSync BLUEと接続する
H4essentialをUltraSync BLUEに接続すると、UltraSync BLUEからタイムコードを受信し、録音ファイルに記録します。
UltraSync BLUEを接続するには、専用無線アダプター(BTA-1 など)をH4essentialに接続し、UltraSync BLUEとH4essentialをペアリングする必要があります。
タイムコード情報を確認する
UltraSync BLUEと接続を解除する
H4essentialからBTA-1を外すと、H4essentialとUltraSync BLUEとの接続を解除し、タイムコードの記録を停⽌します。接続を解除した場合も、ペアリング情報の記録は残ります。
各種設定を行う
表示言語を設定する
H4essentialの画面で表示される言語を変更することができます。
⽇時を設定する
録⾳ファイルに記録される日時を設定します。
⽇付形式を設定する
録⾳ファイルに記録される日付形式を変更します。
ディスプレイの省電力設定をする
省電力のため、一定時間何も操作をしないとディスプレイのバックライトが暗くなるように設定できます。
ディスプレイの明るさを設定する
ディスプレイの表示が薄い場合や濃すぎて見づらい場合は、明るさ(輝度)を調節します。
電池の種類を選択する
ディスプレイに電池残量を正確に表示するために、H4essentialで使⽤する電池の種類を正しく選択します。
電源を⾃動でOFFする時間を設定する
H4essentialは操作をしない状態で一定時間が経過すると自動的に電源が切れるよう設定できます。
常に電源をONにしたい場合は、オートパワーオフの設定をOFFにしてください。
ガイド音(アクセシビリティ)
ガイド音を設定する(アクセシビリティ)
ディスプレイで選択中の設定項目名を音声で読み上げたり、エラーメッセージや録音開始/停止、音量変更などを知らせるビープ音を鳴らすことができます。
ガイド音の音量を設定する
読み上げ音声やビープ音の音量を調節できます。
ガイド音の情報を確認する
アクセシビリティのガイド音として使用している言語やバージョンを確認することができます。
ガイド音をインストールする
お買い上げ時はガイド音の言語が英語になっております。
ガイド音をインストールすることで、言語の変更、アップデートを行うことができます。
ガイド音のインストールに必要な最新のアクセシビリティインストール用ファイルは ZOOMのWeb サイト(zoomcorp.com)からダウンロードできます。
H4essentialのダウンロードページにある「H4essential アクセシビリティ・インストールガイド」に従ってください。
工場出荷時の状態に戻す
H4essentialの設定を工場出荷時の状態に戻すことができます。
ファームウェアを管理する
ファームウェアのバージョンを確認する
H4essentialのファームウェアのバージョンを確認することができます。
ファームウェアをアップデートする
H4essentialのファームウェアを、最新のバージョンにアップデートできます。
最新のファームウェアアップデート用ファイルは ZOOMのWeb サイト(zoomcorp.com)からダウンロードできます。
H4essentialのダウンロードページにある「H4essential ファームウェア・アップデートガイド」に従ってください。
スマートフォン/タブレットからH4essentialを操作する
専⽤無線アダプター(BTA-1 など)を接続すると、専⽤のコントローラーアプリケーション「H4essential Control」を使用して、スマートフォン/タブレットからH4essentialをワイヤレスで操作できます。
あらかじめ専用アプリ「H4essential Control」をスマートフォン/タブレットにインストールしておく必要があります。 専用アプリ「H4essential Control」は App Storeからダウンロードできます。 アプリでの設定や操作の方法については、専用アプリ「H4essential Control」の取扱説明書を参照してください。
オーディオインターフェース動作時(→オーディオインターフェースとして使用する)はスマートフォン/タブレットからH4essentialをワイヤレスで操作できません。
H4essentialは「H4essential Control」とUltraSync BLUEを同時に接続することはできません。
スマートフォン/タブレットと接続を解除する
スマートフォン/タブレットでアプリを終了することで、接続解除を行うことができます。
H4essentialからBTA-1を外すことで、H4essentialと「H4essential Control」との接続を解除することもできます。
H4essentialの最新情報を確認する
H4essentialのディスプレイ上に、製品に関するヘルプの2次元コードを表示することができます。
付録
故障かな?と思う前に
H4essentialの動作がおかしいと感じられたときは、まず次の項目を確認してください。
録音/再生のトラブル
音が出ない、もしくは非常に小さい
マイクの向きや接続機器の音量設定を確認してください。
ヘッドフォンの音量やライン出力レベルが下がっていないか確認してください。(→⼊力音をモニターする、固定レベルを調節する)
H4essentialの入力ソースの設定を確認してください。(→録音するトラックを有効にする、内蔵XYマイクの入力をモノラルに変更する、ステレオリンクを設定する )
MIC/LINE IN端子に接続したマイクがプラグインパワー対応マイクの場合は、プラグインパワーの供給が必要 です。(→プラグインパワーを使用する)
ファンタム電源の設定を確認してください。(→ファンタム電源を設定する )
ミキサー画面 で音量を確認してください。(→各⼊⼒音のモニターバランスを調節する 、各トラックの音量バランスを調節する )
モニター音が歪む
で音量を調節してください。
録音できない
microSD カードに空き容量があることを確認してください。録音可能時間は、録音待機中の画面で確認できます。(→ホーム画面)
カードスロットにmicroSD カードが正しくセットされていることを確認してください。(→microSDカードをセットする)
入力ソースが「OFF」になっていないか確認してください。(→録音するトラックを有効にする )
ミキサー画面 で音量を確認してください。(→各⼊⼒音のモニターバランスを調節する )
録音した音が聞こえない、もしくは非常に小さい
入力ソースの設定が接続機器に合っているか確認してください。(→ファンタム電源を設定する 、ステレオリンクを設定する )
「MIC INPUT OVERLOAD!」、「INPUT 1(2) OVERLOAD!」と表示される
入力される音声が大きすぎます。マイクと音源の距離を離してください。
風によって大きなノイズが入力されることがあります。屋外で録音する場合や話者の口に近付けて録音する場合などマイクに直接風が当たる場合は、ノイズを軽減する低域カット設定をおすすめします。(→ノイズを軽減する(低域カット) )
出力の音量調節ができない
出力設定の「音量制御」設定を確認してください。で出力の音量調節をしたい場合は、「ノブ」に設定してください。「固定」に設定している場合は「固定レベル」で音量調節をします。(→出力設定をする)
その他のトラブル
USB端子をパソコンまたはスマートフォン/タブレットに接続しても認識されない
データ転送に対応したUSBケーブルを使用してください。
H4essentialをパソコンまたはスマートフォン/タブレットに認識させるためには、 H4essential側で動作モードを選択する必要があります。(→オーディオインターフェースとして使用する、パソコンなどにファイルを転送する )
使用しているパソコンまたはスマートフォン/タブレットとアプリケーションが32-bit float形式に対応していることを確認してください。
パソコンの「サウンド」の設定でH4essentialが選択できなくても、32-bit float形式に対応しているアプリケーションの「オーディオ」または「入出力」デバイスとしてH4essentialを選択することで32-bit floatのオーディオインターフェースとして使用できます。
Windowsで32-bit float形式を使用するには、ドライバが必要です。ドライバはZOOMのWEBサイト(zoomcorp.com)からダウンロードできます。
電池の持続時間が短い
以下の設定を行うことで、電池持続時間を長くできる場合があります。
使用する電池の種類を適切に設定する。(→電池の種類を選択する)
使用しない入力をOFFにする。(→録音するトラックを有効にする )
一定時間操作をしないとディスプレイが暗くなるように設定する。(→ディスプレイの省電力設定をする)
ディスプレイの明るさを暗くする。(→ディスプレイの明るさを設定する)
録音ファイルのサンプルレートを下げる。(→サンプルレートを設定する)
PHONE/LINE OUT端子に接続されている不要なケーブルを外す。
一般的な特性として、消費電力が大きい設定の場合、ニッケル水素蓄電池(大容量を推奨)、リチウム乾電池の方がアルカリ電池よりも長時間使用できます。
アクセシビリティのアップデートを促される
最新のアクセシビリティインストール用ファイルを用いてアップデートを行ってください。(→ガイド音をインストールする)
H4essentialメタデータ一覧
WAVファイルのBEXTチャンクに埋め込まれるメタデータ
タグ | 説明 | 備考 |
---|---|---|
zSPEED= | フレームレート | |
zTAKE= | テイク番号 | |
zUBITS= | ユーザービット | |
zSCENE= | シーン名 | システム設定>日付/時刻 |
zTAPE= | ||
zCIRCLED= | ||
zTRKn= | トラック名 | |
zNOTE= |
WAVファイルのiXMLチャンクに埋め込まれるメタデータ
○ = YES × = NO
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 |
---|---|---|---|---|
<PROJECT> | ○ | × | ||
<SCENE> | ○ | ○ | システム設定>日付/時刻 | |
<TAKE> | ○ | × | ||
<TAPE> | ○ | × | ||
<CIRCLED> | ○ | × | ||
<WILD TRACK> | × | × | ||
<FALSE START> | × | × | ||
<NO GOOD> | × | × | ||
<FILE UID> | ○ | × | ||
<UBITS> | ○ | × | ||
<NOTE> | ○ | × | ||
<BEXT> | × | × | ||
<USER> | × | × |
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
<SPEED> | |||||
<SPEED> | <NOTE> | ○ | × | ||
<SPEED> | <MASTER_SPEED> | ○ | × | ||
<SPEED> | <CURRENT_SPEED> | ○ | × | ||
<SPEED> | <TIMECODE_RATE> | ○ | × | ||
<SPEED> | <TIMECODE_FLAG> | ○ | × | ||
<SPEED> | <FILE_SAMPLE_RATE> | ○ | ○ | 録音設定>サンプルレート | |
<SPEED> | <AUDIO_BIT_DEPTH> | ○ | × | ||
<SPEED> | <DIGITIZER_SAMPLE_RATE> | ○ | × | 録音設定>サンプルレート | |
<SPEED> | <TIMESTAMP_SAMPLES_SINCE_MIDNIGHT_HI> | ○ | × | ||
<SPEED> | <TIMESTAMP_SAMPLES_SINCE_MIDNIGHT_LO> | ○ | × | ||
<SPEED> | <TIMESTAMP_SAMPLE_RATE> | ○ | × | 録音設定>サンプルレート |
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
<SYNC_POINT_LIST> | |||||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_TYPE> | × | × | ||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_FUNCTION> | × | × | ||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_COMMENT> | × | × | ||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_LOW> | × | × | ||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_HIGH> | × | × | ||
<SYNC_POINT> | <SYNC_POINT_EVENT_DURATION> | × | × |
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
<HISTORY> | |||||
<HISTORY> | <ORIGINAL_FILENAME> | ○ | × | ||
<HISTORY> | <PARENT_FILENAME> | × | × | ||
<HISTORY> | <PARENT_UID> | × | × |
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
<FILE_SET> | |||||
<FILE_SET> | <TOTAL_FILES> | ○ | × | ||
<FILE_SET> | <FAMILY_UID> | ○ | × | ||
<FILE_SET> | <FAMILY_NAME> | × | × | ||
<FILE_SET> | <FILE_SET_START_TIME_HI> | × | × | ||
<FILE_SET> | <FILE_SET_START_TIME_LO> | × | × | ||
<FILE_SET> | <FILE_SET_INDEX> | ○ | × |
iXMLマスタータグ | iXMLサブタグ | 記録 | 読み出し | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
<TRACK_LIST> | |||||
<TRACK_LIST> | <TRACK_COUNT> | ○ | × | ||
<TRACK> | <CHANNEL_INDEX> | ○ | × | ||
<TRACK> | <INTERLEAVE_INDEX> | ○ | × | ||
<TRACK> | <NAME> | ○ | × | ||
<TRACK> | <FUNCTION> | × | × |
仕様
入出力チャンネル数 | 入力 | 内蔵マイク(ステレオ) | 1 |
MIC/LINE(モノラル) | 2 | ||
/LINE IN(ステレオ) | 1 | ||
出力 | PHONE/LINE OUT(ステレオ) | 1 | |
内蔵スピーカー(モノラル) | 1 | ||
入力 | 内蔵マイク | 90°XYステレオ方式 | |
指向性 | 単一指向性 | ||
感度 | -43 dB/1 Pa 1 kHz | ||
最大入力音圧 | 130 dB SPL | ||
MIC/LINE (モノラル) | コネクタ | XLR/TRS コンボジャック×2(XLR:2 番HOT、TRS:TIP HOT) | |
入力ゲイン | 調整不要(デュアルADコンバータ回路採用) | ||
入力インピーダンス | MIC : 3.8 kΩ 以上 LINE : 39 kΩ 以上 | ||
最大入力レベル | MIC : +4 dBu LINE : +24 dBu | ||
ファンタム電源 | +48 V チャンネル合計 10 mA以下 | ||
入力換算雑音 | MIC:-120 dBu以下(IHF-A)@ 150 Ω input LINE:-95 dBu以下(IHF-A)@ 600 Ω input | ||
/LINE IN (プラグインパワー対応) | コネクタ | ステレオミニジャック×1 | |
入力ゲイン | 調整不要 | ||
入力インピーダンス | 2 kΩ以下 | ||
出力 | PHONE/LINE OUT | コネクタ | ステレオミニジャック×1 |
最大出力レベル | 20 mW + 20 mW(32 Ω負荷時) | ||
出力インピーダンス | 10 Ω以下 | ||
内蔵スピーカー | タイプ | 20 mm × 30 mm 楕円型ダイナミックスピーカー | |
実用最大出力 | 250 mW | ||
レコーダー | 最大同時録音トラック数 | 6 | |
最大同時再生トラック数 | 4 | ||
録音フォーマット | WAV 44.1/48/96 kHz、32-bit float mono/stereo BWFおよびiXMLフォーマット対応 | ||
記録メディア | microSDHC規格対応カード 4 GB ~ 32 GB microSDXC規格対応カード 64 GB ~ 1 TB | ||
表示 | 2.00インチ フルカラー LCD(320 x 240ドット) | ||
USB | コネクタ | USB Type-C ※データ転送に対応したUSB ケーブルを使用してください。USB バスパワー動作対応。 | |
オーディオインターフェース | USB2.0 High Speed | ||
入出力数 | 4in2out(Multi) 2in2out(Stereo) | ||
サンプリング周波数 | 44.1/48/96 kHz(AIF Only) 44.1/48 kHz (AIF + REC) | ||
ビット深度 | 24-bit /32-bit float | ||
ファイル転送 | USB2.0 High Speed | ||
REMOTE | 専用無線アダプター(ZOOM BTA-1) | ||
電源 | 単三電池2本動作(アルカリ乾電池、ニッケル水素蓄電池、リチウム乾電池) AC アダプター(ZOOM AD-17):DC 5 V/1 A ※USB バスパワー動作対応 | ||
連続使用時の電池持続時間の目安 ※値はあくまで目安です。 ※電池持続時間は当社試験法によるものです。使用条件により大きく変わります。 | 2トラック(内蔵XYマイク)録音、48 kHz/32-bit float、ファンタム電源OFF、ヘッドフォンなし、REMOTEなし、省電力設定ON、画面の明るさ標準 | アルカリ乾電池:約9時間 ニッケル水素蓄電池(1900 mAh):約9時間 リチウム乾電池:約19時間 | |
4トラック(内蔵XYマイク、INPUT 1/2)録音、48 kHz/32-bit float、ファンタム電源OFF、ヘッドフォンあり(33 Ω負荷)、REMOTEなし、省電力設定ON、画面の明るさ標準 | アルカリ乾電池:約2.5時間 ニッケル水素蓄電池(1900 mAh):約4時間 リチウム乾電池:約8時間 | ||
消費電力 | 最大 3 W | ||
外形寸法 | 66.9 mm (W) × 155.7 mm (D) × 37.9 mm (H) | ||
質量 | 243 g(電池含む) |
※ 0 dBu = 0.775 Vrms