Steve Gadd playing the drums and recording it on the Zoom H4n Pro All Black


音楽を始めたキッカケについて教えてください。


始めた頃は家族からの愛情や育もうという気持ちに恵まれていたと思うね。特に伯父の存在だな。スティックの持ち方を教えてくれたんだ。レコードに合わせて演奏させようとしたし、実際に自分も一緒に合わせて演奏してくれた。最高の子供時代だったし、子供に教えるのにはすごく良い方法だったね。大人が常に注意深く見てくれていて、何か良いプレイをしたらちゃんとそれを褒めてくれる環境さ。色々な人からそうしたポジティブな力添えをたくさん貰えたんだ。感謝してるよ。

Steve Gadd playing the drums


あなたは全時代を通じて最も影響力のあるドラマーの1人ですし、世界のトップドラマーに刺激を与え続けています。サウンド面や演奏スタイルのどういったところが、多くの人々に影響を与えていると思いますか?


それはその人たちに聞いてくれよ。俺には答えられないよ。ただ必要なものを必要な時に出すようにしているだけさ。自分の持っているものをすべて出し切る。取っておくなんてことはしない。アーティストやプロデューサーが、音楽的に何が欲しいのかを理解するようにしてるんだ。そこに辿り着くまで諦めない。そう思って仕事に向かうんだ。

音楽を作っていくアプローチについて教えてもらえますか?最初のアイディアから完成形までの間にどんなことが起こりますか?


まずそれがどんな感じなのかを考えるところからスタートする。次にベースとバスドラムの絡みはどうか、その次にフォームについて考え始める。誰がソロをとるのか?ソロはどれくらい長くなるのか?そうやって考えていくとそのシチュエーションに合った音楽にするためのロードマップが浮かんでくるんだ。みんながどの曲でもソロをとれるわけではない。だから最後にソロをとったのが誰で、誰がまだソロをとっていないかを考えるんだ。そうした判断をしていくための要素というのはいくらでもある。だからプロジェクト次第でアプローチの仕方はいつも違うんだ。

これまで無数のレコーディングで伝説的かつ語り継がれるドラムパターンやグルーヴを生み出してきましたが、個人的に好きなものはありますか?


自分がそんな大それたことをしてきたとは思っていないね。最後にやったのが自分のお気に入りさ。そうなるようにしているんだ。過去にやったことをやってみようとは思わないし、次にやってみようと思うことを今はやらない。自分が今いるここでできるベストをやろうとするだけさ。最高傑作は最新作だ。

Steve Gadd's "Gaddiments"




あなたの本『GADDIMENTS』を書こうと思ったキッカケを教えてください。


パンデミックが始まって、家にいる時間が増えたんだ。チップがゴム製のスティックを家のあちこちに大量に置いてあって、ルーディメンツの練習を始めたんだ。子供の頃の練習方法さ。それが今、大量にオフの時間ができて、その頃に戻ったんだ。楽しいしね。それでどんどんのめり込んでいくほど、スティックの使い方の新しいアイディアがどんどん出てくるんだ。ルーディメンツはどれも大好きだし、色々なコンビネーションを考えていくのも大好きなんだ。それに、スティックの使い方をほんの少し変えるだけでも新しいパターンができるんだ。パンデミックが始まってからやってることと言えばそれだな。

そうしたことが『GADDIMENTS』に繋がっていった。自分がやった練習について書き始めたんだ。新しいことを思いついたり、古いことを新しい方法でやってみることが楽しくてね。1人のミュージシャンとして得た知識を多くの人々にシェアするのは最高に楽しいことさ。ルーディメンツを色々やっていくと、新しいことが進化し始めていくんだ。今は2冊目を書こうかと思っているんだ。今までずっと同じ方法でやってきたことを少しだけ変えてやってみるのは本当に興味深いことだね。完全に新しいゲームさ。

これまでのキャリアで最大の課題どんなことですか?



最大の課題の1つは自分の頭の中に入り込まないようにすることだな。プロとして関わる以上、どんなシチュエーションも、それがレコーディングでもライブでも、過程の1つなんだ。場合によっては守りに入ってしまうこともある。何かマズいプレイをした時とかね。最初にトライしたアプローチが相手の要求にピッタリ合ってなかったりすると、気持ちが少し内向きになったりするね(何がマズかったんだろう…)ってね。

自分の頭の中に入り込まないようにするのは、かなり大変なことなんだよ。頭の中で起きていることはそこでしか起きてないわけで、他人がどう思っているかってこととは一切関係ない。それに頭の中に入り込んでいる時間が長くなるほど、そこで実際にすべきことからどんどん離れていってしまう。だから自分の頭から一旦離れて、今ことが起きているその瞬間に気持ちを向けるんだ。相手が音楽的に求めているものを出せるようにベストを尽くして、自分のエゴを追い払うのさ。俺がいつも色々な現場で対処しなきゃならない課題がこれさ。

音楽についてそれを聴いていない段階で何かを言うのは好みではない。もし誰かが聴く前からそれについて語っていたとすれば、その内容はまったく参考にならない。起こってもいないことを言ってるわけだから。頭の中で起きてもいないことを創っているわけだ。それでは自分で自分を苦しめることになってしまう"

Steve Gadd
Steve Gadd and friends playing together




ものごとをシンプルにするようにしているんだ。まず何回か聴く。それから何度か合わせてプレイして自分に馴染ませていく。そこまで進んでから話をする。プロデューサーとかアーティストのプロジェクトに必要なものを出すために現場にいるわけだから。

Steve Gadd Bandのときは自分のプロジェクトだから自分で判断する場面が増える。「こうしたい」っていう自分のアイディアがちゃんとあるからね。だからといって独断じゃダメで、他のミュージシャンにインプットを与えるように努めてるよ。俺だけじゃなくてみんなそこで必要なものを出そうとしているんだからね。

Steve Gadd accepting the creator of the year award at NAMM 2020

パンデミック下でのリモートレコーディングに参加したことはありますか?


多少やったくらいで、そんなに多くはやっていない。ほとんどの時間は『GADDIMENTS』の執筆に割いた。家にレコーディング機材をセッティングしていないから、レコーディングとなればスタジオに行かなくちゃならない。だからリモートでやっていこうとは思っていない。自分を忙しくする他の方法を見つけたからね。みんなそうじゃないかな。アクティブであり続ける策を探していると思う。俺の場合は世間が元通りに再開する時に備えてトレーニングしているんだ。演奏のテクニックのこととかクリエイティブなことに常に向き合っていたい。そうすることで新しいパターンを思いついたりするから上手く行っていると思っている。楽器に向き合っていたいという気持ちを満たせているよ。楽器をずっと触らないなんていうのは考えられない。楽器とつながっていたいし、そうすることでブランクを感じることなく再開を迎えられる。みんなそう思ってやってるんじゃないかな。

若い世代のドラマーで刺激になった人はいますか?


若いゴスペルのドラマーはみんな素晴らしいね。ドラマーの1人として、聴くときは色々なところに意識が集中するよね。まずはドラマーが何をやっているか。他のドラマーのプレイを聴いてそれを真似てみることで色々なことを学ぶんだ。あるいは他のドラマーのアイディアをなるべく理解して自分でやってみたりとかね。そういうふうにして学んでいるんだ。誰か1人をずっとフォローするみたいなことはないね。好きなドラマーはたくさんいるし、音楽の可能性を広げている若くて優秀なミュージシャンもたくさんいる。Gerald HeywardとかAaron Spears、Mark Guiliana、Chris Daveとか他にもたくさんいる。

音楽をやりたいと心の中で思ったら実行するまでだ。そのためにはベストを尽くすこと。行き着いた先でハッピーになるのが大事ではなくて、行き着くまでの道のりでハッピーになることが大切なんだ"

Steve Gadd

キャリアを楽しむためにどんなことに心がけていますか?


正気でいられるためなら何でもするね。パンデミックが起きる前は自分がパッドでルーディメンツの練習をまたするなんて思ってもいなかった。自然とそこに惹かれていったんだ。ドラムセットでプレイしろって自分に言い聞かせるんじゃなくて、パッドでやるほうに流れていったんだ。そのほうが楽しかったからだけどね。そうすることを認めていくほど、色んなことがどんどん進化していった。テクニックは上達したし、クリエイティブなことも色々スタートした。パンデミック後にやるだろうライブに向けて、自分や自分の手を鍛えているんだ。それと、今までやってきたこととは違うことにもトライしている。ドラムとかパッドでの演奏という意味でね。ただそれを続けているだけなんだ。そうしているうちに、何かが開けてきた。それが俺のやり方さ。必勝法があるかどうかは知らない。みんながそれぞれの中で小さなことを見つけたら良いんじゃないかなと思うんだ。人のアイディアを踏み台や刺激として利用することはできても、こういうことは個人の中の問題だからね。

絶えず楽器とつながっていること、漫然とではなくて何か刺激を受けるようにね、それが大切だ。友達とつながっているようにすることも必要だ。孤独になりたくないよね。今はオンラインでやり取りができるし、ネット経由で音楽を作る方法を見つけ出すとか凄いことをやっている人もいる。それはどれも素晴らしいことだと思う。ひたすらアクティブであり続けること、それと音楽的な刺激を受けようとし続けることが大切だ。それと友達を愛すること。ひとりで乗り越えていくんじゃなくて、みんなで乗り越えていきたいんだ。

q2n-4k



ZOOM製品は何を使っていますか? それは、どのように役立っていますか?


今はZOOM Q2n-4Kを使っている。オンラインの仕事、例えばドラムを教えたりとか色々なことに使っている。俺は技術的なことに明るいほうではない。必要なときにそうしたテクノロジーを使うけれども、そのテクノロジーそのものにはそれほど興味はない。このZOOMのカメラは、自分がやっていることを撮影してみんなにシェアできるし、音質も良いから助かってるよ。俺がZOOMを使うのは、ZOOMっていう会社が好きなんだ。そこに勤めている人々が好きだし、クリエイティブな考え方が好きだ。彼らが得たインスピレーションがミュージシャンにとって素晴らしい機材になるから、高音質で高画質のものを作れるんだ。

Steve Gadd accepting the Zoom Creator of the year award

彼らは俺が使っている機材について本当によくやってくれている。いつも助けてくれるんだ。どのツアーでもみんな協力的でオープンマインドだし献身的だよね。彼らのそうしたミュージシャンへの愛情、その延長線上にZOOM製品があって、彼らもそうなるように努めているんだと思うんだ。だから彼らと一緒に仕事をするのが楽しいんだ。俺はテック方面には弱いから機材に関するテクニカルなことを端からすべて理解することはできないけれどね。 

ZOOM製品は使っている唯一の機材で、必要なものが全部機能している。本当は俺が知っていること以上のことができるんだろうけど、必要なときにはいつでも問題なく使えるし、問題が起きてもサポートしてくれる。これは俺にとって本当に素晴らしいこと。何でも必要になれば、いつもZOOMがそこにいてくれる。これには心から感謝しているよ。ZOOM製品を色々な方法で使っているミュージシャンをたくさん知ってるけど、共通しているのはみんなZOOMを絶賛していることだね。 

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