リアルでスリル満点のレーシングゲームシリーズと言えばGRIDを含むコードマスターズで、タイトルごとに別々のクルマがフィーチャーされ、そのタイトルでしか得られないコンテンツが収録されている。GRID Day Oneのリリースに向けて、コードマスターズのシニアサウンドデザイナーであるChris Jojoは、伝説的なフェラーリ330 P4やBMW M1 Procarをはじめとする69台以上のヒストリックカーのサウンド収録を担当していた。

F8nでフェラーリのエンジン音を収録するクリスジョジョ

フェラーリと『F8n』

タイトな制作スケジュールに間に合わせるため、機材には1日中に及ぶ過酷なトラック走行に耐えうる高い耐久性が求められる。また、レーシングカーの収録には、車載するレコーディング機器についてレーシングチームのエンジニアの許可が必要となる意味で、困難が付きまとう。一旦車載してしまったら、最長で3日間は調整などのために機材に触れることは不可能になる。

F8nを搭載したレーシングカー

Securing equipment

コードマスターズのゲームタイトルのためのエンジン音レコーディングを10年以上に渡って行っているChrisは、ZOOMのレコーディング機器が、スーパーチャーチャーの甲高い動作音やキャブレターのインテイクサウンド、ターボのブローオフバルブやウェイストゲートバルブの動作音など、様々なクルマのキャラクターをそのままキャプチャーできる高い性能に信頼を寄せている。『F8n』の8チャンネルをフルに使ってエンジン周辺の主要な機械音の収録に割り当て、タイムコードで同期した『F4』でキャビン内の音をアンビソニックで収録している。

F8n のセッティングアップ
配線が完了したF8n。

Chrisは各オーディオ素材の同期にZOOMの0.2ppmの高精度を誇るTCXO(温度補償水晶発振器)タイムコードを使用している。これは、ゲームでのクルマの走行音等には必須のもののだ。

ZOOM製品とソフトウェアにより、この作業は非常に効率的に行われている。GRIDのためのオーディオ収録を続けるChrisに、ロケに必ず持って行くものはと聞くと、彼はこう答えた。「歯ブラシ、Kindle、マイク、ケーブル類、それとZOOM製品。」

次の収録に向けて準備するChris Jojo

Preparing for the next shoot

ZOOM『F8』は登場した2015年からずっと使っています。ZOOM製品は私の必要とする条件に見合ってるんです。頑丈で軽量、使いやすい。『F8n』はプリアンプのゲインとヘッドフォンアンプがさらに良くなってますね。”

Chris Jojoコードマスターズ・サウンドデザイナー
ズームのF8nを持つChris Jojo

Chris Jojoの情報は、Codemasters Webサイトをご覧ください。