グラミー賞でのカリトス








キューバの伝説的ベーシストを父に持つCarlitos del Puerto。彼自身もすでに世界的ベーシストであり、Herbie HancockやStevie Wonder、Bruce Springsteenらとレコーディングで共演している。Chick CoreaのSpanish Heart Bandのメンバーとして、グループのデビューアルバム『Antidote』でグラミー賞を受賞している。そんなCarlitosにレコーディングの合間を縫って、インスピレーションやクリエイティビティのこと、超大物アーティストとの共演などについて語ってもらった。

ブルーノートでのカリトス氏




ベースを弾くことで最も面白いと感じることは?


一番楽しいところはバンドの屋台骨になることだね。ハーモニーとリズムの架け橋になる、それがベーシストなんじゃないかな。ベースに限らず、どんなパートを弾くことも大好きなんだ。バンド全体がグルーヴしてるって感じられる時に魅力だったり、エネルギーだったり、満足感が得られるね。

子供の頃のカリトス








ベースを始めたキッカケは?


キューバにいた頃、父のCarlos del Puertoはベーシストとしてすごく成功していて、有名なキューバンバンドのIrakereで演奏してたんだ。それを見よう見まねで始めたのがキッカケだね。父のようになりたいって本気で思ってたからね。

プロとしての最初の仕事は?


16歳の時だったんだけど、初めての大物アーティストとの共演は、キューバのピアニストEmiliano Salvadorだった。彼からはプレイの多くを学んだね。彼のアルバム『Ayer y Hoy』が僕のプロとしての最初のレコーディングだった。プレイバックで自分のベースを聴くのがすごく怖かったよ。でもあのアルバムに参加できてすごく成長できたんだ。

今まで成し遂げたことで最も誇りに思っていることは?


それはいくらでもあるよね。誇りに思うというよりは、色んな夢が実現するチャンスに巡り会えたことに感謝しているって言いたいね。最近ではChick CoreaのSpanish Heart Bandのアルバム『Antidote』でグラミー賞を獲ったけど、あれは僕にとって大きなことだった。もう1つあるのは「Bass Player」誌の表紙になったことだね。僕のベースヒーローや大好きなベーシストがカバーを飾っているんだけど、その一員になれたのかなってことは最高の気分だよ。「成し遂げた」って意味では、母に家をプレゼントしたことは誇りに思っている。僕にとっての夢だったからね。

ニューヨークでのカリトス氏





曲作りで最初の着想から完成までで、どんな変化がある?


着想した時点のアイディアと完成品との差は、時間だね。サーチとリファイン。それと徹夜につぐ徹夜さ!



最も影響を受けた人は?


誰からも、どんなことからも影響は受けているよ。自分を永遠の学生だと思っているし、何か新しいことを学ぶことを日々心がけているんだ。そうすることで、謙虚でハングリーでハッピーな状態をキープできるからね。



音楽業界で仕事を求める新人プロへのアドバイスは?


次世代のプレイヤーに僕から言いたいことは、仕事に打ち込むことだけじゃなくて、ポジティブでいることかな。インスパイアされることだけを考えずに、誰かをインスパイアすること重要だね。決してラクなことじゃないけど、探究心は容赦なく発揮することが大切なんだ。成功する本当の秘訣は、忍耐力だね。

NAMMでのカリトス氏



これからのプロジェクトで楽しみにしていることは?


今はすごく良いアルバムに取り掛かっていて、これは2021年にリリースの予定になっているからチェックしてね!あと、審査員として出演したテレビ番組がいくつかあって、近々オンエアされると思うけど楽しみだね。でも一番心待ちにしていることは、早くステージに立ってみんなの前で演奏したいね!

カリトスwithルイシート&マーカス




最後に、ZOOM製品についてひと言お願いします


ZOOM製品は、僕の初期の頃の機材セットからずっと重要なポジションにあるんだ。僕にとってのキーファクターは、サウンドクオリティと自由度の高さだね。これはもう驚異的。それと使いやすいこと。ZOOM製品があれば、やりたいことが思った以上にずっと早くできるね。

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